【喧嘩松】私は守られるほど弱くないよ2【マフィア松】

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そのあと、何時間か歌って夜が明ける頃にまた家へと戻った


一応書き置きはしてきたから、そんなに仕事は止まっていないだろう………まぁ一言言って来れば良かったけど



「…しかし…………眠いな……」

流石に寝ずに夜を明かすと辛いわ………凄い眠い………もう若くないのかね？いや、まだ20だけど……


なんて、自分の発言に自分でツッコミながらも誰もいない早朝の道を欠伸をする口を手で隠しながら、自分のアジトへ足を運び、一人の時間を堪能するのが私の習慣


兄ぃのこと以外で一人で考えたいことぐらいはあるよ、私にだって

こんな大人になった事には後悔してないけれど、やはりもしもの事を考えてしまう


私だって普通の女の子になりたかった

普通にお喋りして、今時のオシャレして、普通に彼氏も作って………結婚もして


だけど、もうそれらは叶うことはない



彼氏なんて、作ったら仕事に支障がでるし、第一好きでもない男と本当はキスも行為まがいもしたくはない


仕事の時、自分の体をいやらしく触られるのも本当は嫌だ……キスも…何度も好きでもない男とした



それは本当に気持ち悪いことで………


…ほんとは、私……＿＿＿＿＿＿






「＿＿＿＿＿＿」


瞬間、殺気と、首もとに当てられたナイフの感触で私は一気に血の気を引く


ヤバイ、油断してた



でも、この感じ……どこかで……っ

「油断しないように教えたはずだよね。A」



この声……


力が緩んだ一瞬を逃さずにそいつから距離を取る

そして体制を整えることなくそいつに目を向ければ黒いスーツを身に付けて、まるでゴミでも見るかのように蔑んだ光のない紫色の目をしていた





…そいつは私もよく知ってる人で…………









「……一………にぃ……」

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