50ガール ページ50
……と、思っていたのだが。
何故かこの会話から、カラ松さんがずっと黙っているのだ。
何か地雷を踏んでしまったのだろうかと自分の行動や言動を思い返してみるが、思い当たる節といえばおそ松さんの話くらいだ。
「……カラ松さん?」
「……」
駄目だ、喋ってくれない。いったいどうしたというのだろう。
ぼーっとしているときのカラ松さんを見ていて思ったけれど、かっこつけることを忘れて気を抜いていたり考え事をしているときのカラ松さんの顔はとても険しい。
目つきが少し悪くてびくついてしまう。
「か、カラ松さん!!!」
「えっ、ど、どうしたマイエンジェル!」
意を決して大声を発するとカラ松さんは何事も無かったかのように反応する。
やはり考え事だったのだろうか
「どうしたでもエンジェルでもないです…
何か考え事ですか?私が声を掛けても無反応でちょっと悲しかったです」
「あ、そ、そうか。すまない、大したことじゃないんだ。
ただ、ちょっとだけ……いや、なんでもない」
少し言いかけて言葉を濁す
そんなずるいことは無いと思う。
「……話してください。言葉を濁されて気になるってのもありますが、ちゃんとカラ松さんのことを知っておきたいんです。
じゃないと、自信を持ってカラ松さんを一番好きだって言えなくなるじゃないですか」
嬉しそうに、そして困ったように彼は笑った。
本当に大した話じゃないんだが、と念を押した彼の言葉を真剣に聞く。
「……きみは、本当に俺と居て楽しいのかなと。
きみが俺のことを好きだと言うのも、きみが俺のことをかっこいいと言うのも、全部全部罰ゲームや暇つぶしか何かだったら、俺はどうすればいいのだろうかと、そう、思って」
視線を落とす彼。
無理やり口角を上げる彼。
ぎゅっと拳を作る彼。
私は、
「何故、そんなことを考える必要があるんです」
「……え?」
「罰ゲームでも暇つぶしでもなんでもないのに、本気で貴方を好きで、心の底から愛おしいんですよ。
好きじゃない人の為にこんなにお洒落なんかしません。
どうでもいい人の為に良い所を褒めたりなんかしません。
……そんな嫌なこと考えないでください」
「……まったく、Aちゃんには敵わないな。
ありがとう。俺を誰よりも思ってくれて」
私は貴方に嬉しい言葉を貰いすぎるせいで、貴方になんて言葉を帰したらいいかわからない。
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◇ Nana ◇(プロフ) - あああああああカラ松も夢主ちゃんもトト子ちゃんも皆可愛いよおおおおおおお((凄く面白くて、夢中で読んでました!!こんなに面白いお話を書ける人がこの世に存在したんですね…!続編も読ませていただきます!! (2016年6月10日 21時) (レス) id: 1b43d596bb (このIDを非表示/違反報告)
ライラ - カラ松かわいい めっちゃきゅんとした!!!!!! (2016年5月7日 13時) (レス) id: 32a7da3132 (このIDを非表示/違反報告)
猫松 - カラ松girlの私を更にカラ松girlにするなんて!文才あり過ぎですよー(((о´∀`о)ノ (2016年5月4日 20時) (レス) id: 4cb117398e (このIDを非表示/違反報告)
アリア(プロフ) - ★いーちごん★さん» そう言っていただき大変嬉しいです!素敵だなんて光栄です…!頑張らせていただきます! (2016年5月3日 16時) (レス) id: bdfa4e2581 (このIDを非表示/違反報告)
★いーちごん★ - カラ松可愛いいい!!!もともとカラ松girlだったんだけど、もうそれ以上に好きになりました!!素敵なカラ松をありがとうございます!!これからも頑張ってください!! (2016年5月3日 3時) (レス) id: a7b40fea04 (このIDを非表示/違反報告)
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