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34ガール ページ34

「……とは言いつつも。
なんて無謀な賭けに出たんだろ私……ばーかだー……」

街に一人で出かけた私は行くあてもなくただ歩いている。
先程トト子に言った通り「どっかその辺でうろうろしてる」だけ。

こんなんでカラ松さんと会えるわけない。



「……ん?んんん!!!?」




視線の先にカラ松さんに似た人がいる。
いや、でもあれはカラ松さんじゃない。似てるけど、違う。

赤色のツナギ。
赤、赤……?



「あ」

私はなんの考えも無しに目の前の人に向かって走り出す。
そんな私に気付きもしない彼の腕を引っ張った。



「えっ、ちょ、ちょっとちょっと、何!?」
「……やっぱり」

彼が振り返ると、はっきりとわかった。
昨夜トト子に松野家に連れてってもらったとき、玄関で会った人。
着ている服も赤だから間違いない。




「おそ松さん、ですか…?」
「……え」

ぽろりと言葉を零す彼。
けれど、はっとしたようにすぐ






「何言ってんだよガール、俺はカラ松だぜ?
あれだけ言葉を交わし合った仲だというのに兄貴に間違われるとは…嗚呼、世界はなんて残酷なんだ…」
「……はい?」

カラ松だと名乗った。



そんな目の前の人に、私は言う。









「……違いますよね、貴方はカラ松さんじゃない。
他兄弟の方と間違えてしまっていたならすみません。
……でも、カラ松さんでないことは確かです」



「……えー。何きみ、すっごいねー?
俺達六つ子のこと見分けられる人とか少ないよ?しかも出会って数日で見分けた人なんかほぼゼロ!しかも俺おそ松で合ってるし。

ね、ちょっとそこで話そーぜ?」

カラ松さんになりすますことをやめたおそ松さんはにししと歯を見せて笑った。
おそ松さんの指の先には、お洒落なカフェが一軒。



「……その目は、奢ってほしいとみました」
「うっはー、ばれてらー」

おちゃらけたように笑う彼の横に並んで、私はカフェへと足を運んだ。


なんだか、変な気分

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◇ Nana ◇(プロフ) - あああああああカラ松も夢主ちゃんもトト子ちゃんも皆可愛いよおおおおおおお((凄く面白くて、夢中で読んでました!!こんなに面白いお話を書ける人がこの世に存在したんですね…!続編も読ませていただきます!! (2016年6月10日 21時) (レス) id: 1b43d596bb (このIDを非表示/違反報告)
ライラ - カラ松かわいい  めっちゃきゅんとした!!!!!! (2016年5月7日 13時) (レス) id: 32a7da3132 (このIDを非表示/違反報告)
猫松 - カラ松girlの私を更にカラ松girlにするなんて!文才あり過ぎですよー(((о´∀`о)ノ (2016年5月4日 20時) (レス) id: 4cb117398e (このIDを非表示/違反報告)
アリア(プロフ) - ★いーちごん★さん» そう言っていただき大変嬉しいです!素敵だなんて光栄です…!頑張らせていただきます! (2016年5月3日 16時) (レス) id: bdfa4e2581 (このIDを非表示/違反報告)
★いーちごん★ - カラ松可愛いいい!!!もともとカラ松girlだったんだけど、もうそれ以上に好きになりました!!素敵なカラ松をありがとうございます!!これからも頑張ってください!! (2016年5月3日 3時) (レス) id: a7b40fea04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アリア | 作者ホームページ:http  
作成日時:2015年12月7日 17時

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