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31ガール ページ31

すっと髪に櫛を通す。
小さい頃からお母さんに「戸籍は女なんだから髪だけは綺麗にしなさい」って言われてきた為か、すんなりと通っていく。
……今考えると凄く酷い言葉だけど。

普段全く触らない髪飾り入れに手をかける。
ゆっくりと引き出すとそこにはきらきらした物が沢山入っていた。宝の持ち腐れってやつだ。


「青、青……っと」

青の髪飾りを探す。けれどその箱の中にはピンクや黄色の物が多く青の色なんか全然出てこなかった。


諦めかけたそのとき、





「……ん?」



ピンポーン、とチャイムが鳴る。
はーいと声を出しながら玄関に駆け寄り、そっと扉を開けた。

そこには想像もしなかった人がいた。








「とっ、トト子…!?」
「あまりにも心配で来ちゃった!」

てへ、とか言いながらウインクしてくる彼女は間違いなく本物で少し驚く。
トト子が私の為に家まで来ることなんか無かったからだ。
……暇だから構って、とかで来たことは何度もあるけどね。


「どうしたの急に。何が心配なのさ」
「な、何がって……決まってるじゃない、Aちゃんの身だしなみよ!
いっつもお洒落気にしない子がお洒落するとか言い出すんだから心配で当たり前。思った通り服可愛いけど髪何もアレンジしてないじゃないの」

そう言ってトト子は私の髪をくしゃりと撫でた。
小さめの柔らかい手が凄く心地いい。


「あ、髪は今からしようと思ってさ。
青の髪飾り探してたんだけど……無かったから諦めた」

私の言葉を聞くとトト子は自慢げに仁王立ちする。


「ふっふっふ……流石は私、Aちゃんのことなら何でもお見通しだわ
ほら、これ。Aちゃんにプレゼント」
「え、私に?」

ずい、と私に向けて紙袋を差し出すトト子。
中身を見てみると青系統の髪飾りやアクセサリーが大量に入っていた。


「どっ、どうしたのこれ」
「Aちゃんの為に買ったわ。弱井家なめないでちょうだい。
……Aちゃんのことだからカラ松くんの色の物付けるだろうなって思ったの」


少し眉を上げて頬を赤らめるトト子


「……トト子おおおおおおおおおっ!!!」
「きゃっ!もー、急に抱き着かないでよー!」


やっぱり、大好き。

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◇ Nana ◇(プロフ) - あああああああカラ松も夢主ちゃんもトト子ちゃんも皆可愛いよおおおおおおお((凄く面白くて、夢中で読んでました!!こんなに面白いお話を書ける人がこの世に存在したんですね…!続編も読ませていただきます!! (2016年6月10日 21時) (レス) id: 1b43d596bb (このIDを非表示/違反報告)
ライラ - カラ松かわいい  めっちゃきゅんとした!!!!!! (2016年5月7日 13時) (レス) id: 32a7da3132 (このIDを非表示/違反報告)
猫松 - カラ松girlの私を更にカラ松girlにするなんて!文才あり過ぎですよー(((о´∀`о)ノ (2016年5月4日 20時) (レス) id: 4cb117398e (このIDを非表示/違反報告)
アリア(プロフ) - ★いーちごん★さん» そう言っていただき大変嬉しいです!素敵だなんて光栄です…!頑張らせていただきます! (2016年5月3日 16時) (レス) id: bdfa4e2581 (このIDを非表示/違反報告)
★いーちごん★ - カラ松可愛いいい!!!もともとカラ松girlだったんだけど、もうそれ以上に好きになりました!!素敵なカラ松をありがとうございます!!これからも頑張ってください!! (2016年5月3日 3時) (レス) id: a7b40fea04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アリア | 作者ホームページ:http  
作成日時:2015年12月7日 17時

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