第9話 イケメンさんと時間。 ページ10
思ってたよりバーボンは時間に厳しい人間らしく、行くまでの時間はゲームでもしておくか、とスマホを手に持てば、その瞬間ピシャリ。とバーボン様の雷が落ちて来た。
「何してるんですか！もう行きますよ！！ゲームなんかしてる暇あったらさっさと行きますよ！！」
怖いぜ、おにーさんよ。そう思いながらぶるっと背筋を震わせ、恐る恐るバーボンへと顔を向けると、またもやその美しきお顔は般若に乗っ取られていたのである。
(え、何。あんたの前世般若だったのか？)
なんて事を思っていればそれは口に出ていたらしい。(出した記憶なんて微塵も無い)
「何意味不明な事言ってるんですか、」なんて呆れた顔をされた。その表情も素敵だ(ハート)
「……………貴女と話していると時間の無駄です、」
と言われ、そのままスタスタと歩いて行ってしまった。いや待て、私の扱い雑草？ゴミ？カス？
自分で言っててめっちゃ悲しくなってきた。(泣)
そんな茶番を繰り返していた私達だが。バーボンの「あー、もう本当謝りますから早くしてください、」という言葉で終わりになった。
その後バーボンの車に乗り込んでれっつらごー！！
となる筈だったのだが。片足が車内に入った瞬間。ピタッ、と体が強張った。
「どうしました？」
バーボンはそんな私を見て不思議そうな顔をした。
「聞いて無いぞ！！！バーボン。あんたが私以外の女を既に車の中に入れていたなんて！！！！！」
本当聞いてねぇ、！！しかもこの匂い、
「私の愛おしきシャロンとあんたがそんな関係だったなんて！！！」
「はぁ？？」
ワンテンポ遅れてから返ってきたのはそんな声。
誤魔化そうとしても騙され無いぞ！！
「あー、………………誤解ですよ、ただ僕はあの女にいいように使われてるだけです、」
あー、なるほど。バーボンはシャロン………………というよりベルモットの下僕って訳か。
納得納得。こんな顔と料理とあざといだけの男、シャロンも選ばないよな。うん。知ってた。
「あれ？なんで僕ディスられてるんです？」
「……………………、dis…？………………気の所為だよ、青年よ」
私はお前を馬鹿にしてなどいないさ…。
「…………明らかに間がありましたよね、」
「何いつまでも引きずってんだよ、さっさと行くぞ！！！」
もう、私はゲームの時間を削られて腹が立ってるんだよ！！
「いや、貴女のせいで僕の時間削られたんですけど、」
睨むな。知らん！！！
「…ったく、調子に乗らないでください、」
バーボンがそう言って車のエンジンを掛けるのと共にしばらく私は静かにしておこうと心に誓った。
第10話 イケメンさんとオネーサンとオニーサン。→←第8話イケメンは料理も上手い。
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敷(プロフ) - コメントありがとうござます！！ そう言ってもらえると嬉しいです 、！ 亀更新になるとは思いますが頑張ります 、！！ (2021年1月2日 13時) (
レス) id: 041feb3e74 (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - 面白い！！更新待ってます！ (2021年1月1日 18時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
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