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第4話イケメンは顔だけ良い。 ページ5

「ねぇ〜、シャロン〜、聞いてくれぇぇぇぇぇ」
路地裏にひっそりと佇む、BAR。
当たり前だが路地裏は人通りも少ない。

その関係で、このBARには殆ど人がやってこない。
私のような人間にはぴったりの場所、という訳だ。

「あら、どうしたの?」

私が手に持っていたグラスをダァン、と机に置く。
カウンターのテーブルに顔を付けると、目の前が遮られ真っ暗になった。

「はぁぁぁぁぁ、…………………やっぱり良いや」
シャロンに愚痴を聞いてもらおうと思ったけど、あの男とああいう関係になった経緯を説明するのは面倒だった。
「?、はっきりしないわね」

しょうがないだろ。
まぁ呆れたような顔ではは、と笑ってみせる彼女が好きなのは事実である。
先に言っておくが恋愛的な意味でじゃないからな。
顔だけ言えばうちのバーボンとうちの兄貴とシャロンは同格。

そこ!!面食いとかいうんじゃねぇぞ!!!

「……………バーボンって知ってる?」
「まさか、あの男に何かされた?」

目を見開いて私を見てくるベルモット、もといシャロン。
シャロンは昔から私の姉のようなもんだ。
だから今もこうしてコードネームじゃなく名前で呼びあう仲なのである。

「知ってるんだ………。」

無意識に遠い目になる。
隣のシャロンはそんな私をじっと見るといきなり肩を掴んで揺さぶってきた。

「あの男に何かされたらすぐに私に言いなさい!…………良いわね」
「は、ハイ」
その気迫と言ったら言葉では表せないくらいだ。
そろーっとシャロンの両手を肩から離すとグラスに手を置く。

「はぁぁぁぁぁ、」
「そんなに溜め息を吐くと幸せ、逃げるわよ」
大丈夫。
多分これから幸せなんてないから。
…………あの男の顔を拝める事以外は。
それだけが唯一の幸せ、()




------


なんてやりとりの15分後には立場が逆転。
「でジンが____________」
私が愚痴を聞く側にまわるのである。

「ハイハイ、良かったねラブラブでー」
もうこれが毎日のように続くと私はもはや感情も込めずに棒読みをしているだけである。
「そんなんじゃないわよ」
「そうでしょ」

まぁそんな日常も嫌いではないが。
「貴女もそろそろ恋愛に励んだらどうかしら」
「……」
親みたいだ。
思わず顔を引攣らせてしまったのは私だけでは無いはず…。
「………………そういえば、A、それ、男物の服じゃない?」
「あ、」
やっべ忘れてた。

第5話イケメンに共感してもらえた。→←第3話イケメンの匂いは神。



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(プロフ) - コメントありがとうござます!! そう言ってもらえると嬉しいです 、! 亀更新になるとは思いますが頑張ります 、!! (2021年1月2日 13時) (レス) id: 041feb3e74 (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - 面白い!!更新待ってます! (2021年1月1日 18時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年12月21日 21時

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