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第18話 面食い女は不思議ちゃん。 ページ20

「んじゃ、ごちそうさまでしたー」

高速で食べて高速で会計を済ませる。
そのまま出て行こうとすると、誰かに腕を掴まれる。
思わず「うぉっ」と声が出たが、しょうがない。誰に止められたかは背後を振り返らなくても大体見当がつく。

「どうしたのサ、少年」
「どうしたのじゃないよ、何勝手に逃げようとしてんのさ」

睨まれる。やめて、睨まないで、何回も言うけど顔が整ってる人間の真顔と睨みって効くの、わかるか? 病院の薬くらいの効き目だよ。


少年に腕を引かれ、私は腕を戻す。
それを何度か繰り返していると、カウンターのところから楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
少年ーー五郎君(仮)もいきなりのことで驚いたのか私の腕を掴む力が緩んだ。そこをついて腕を元に戻す。
「じゃあねー、少年ー、また会えるといいねー」
ひらひらと手を振る。

「絶対思ってないでしょ」
呆れたように眉を動かす五郎君、(仮)

「では、店員さんも、次も会うの楽しみにしてますね」
「あ、はい! 是非またいらしてください!」

私が振る手に付け加えて店員さん向かってウインクをおとすと、店員さんはにこりと微笑んでくれた。少年はもう諦めたようにアイスコーヒーのストローを口先に含んでいるので、さっさと外に出た。

因みにカラスミパスタは本当美味かった。
店員さんは美人だし、また来よう。ただ山田少年(仮)には絶対会いたくない。
絶対私の命が危険に晒される。
うん。



あ、名前聞いてない……。

第19話 面食い女とおじさん。→←第17話 面食い女と嘘つき少年と鉢子さん。



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(プロフ) - コメントありがとうござます!! そう言ってもらえると嬉しいです 、! 亀更新になるとは思いますが頑張ります 、!! (2021年1月2日 13時) (レス) id: 041feb3e74 (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - 面白い!!更新待ってます! (2021年1月1日 18時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年12月21日 21時

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