第17話 面食い女と嘘つき少年と鉢子さん。 ページ19
「うっわ、うまっ…」
「でしょー?」
笑顔の素敵な美人店員さんが持ってきたカラスミパスタ。
一口食べるとこりゃ美味い。
すごいな、皆んな。料理上手くて。
私はカップラーメンが限界。
ドヤ顔をかます少年の頭をわしゃわしゃと撫でれば、「ちょ、やめてよ…!」と赤くなりながら訴えてきたので渋々手を止めてやった。
「ちぇっ、面白くないなぁ」
「面白いって何!?」
もっと面白いリアクションしてほかったんだなぁ〜。
「ところで少年君」
「何!?」
食い気味で訊く少年。
あ、山田君か。
「君の名前を教えてもらっていい?」
にこにこ笑顔は忘れずに。
少年はさっきの表情から一変、真剣な表情だ。
「……さっき、教えたよね?」
「それは偽名だよね」
私を騙そうなんぞ、百万年早い!
少年は焦ったような顔。
面白いよな、子供は。
表情がころころ変わる。
どっかのポーカーフェイスのウイスキー人間とは大違いだ。
「なっ…!!」
「フヘヘ、図星かい? 少年よ」
うん。面白いねぇ、ニヤニヤが止まらない。
少年はそんな私を見ると静かになった。
顔を覗いてみると、おわ、どうやら何かを考えているらしい。
その間カラスミパスタをぱくぱくと口に運んでいると、「………じゃあさ、」と少年が口を開きはじめたので、「ん?」と彼の話に耳を傾ける事にした。
「聞くけど、鉢子オネーサンもそんな名前じゃないでしょ?」
その瞬間握っていたフォークがからん、と音をたてた。
「な、ななななな何故それを……、」
はっと鼻を鳴らした少年が向けてきたのはムカつく笑み。
「植木鉢子、そんな名前の人がいたら、ちょっとダサいよねー」
何っ!? 植木さんにテメェ謝れよぉ?全国のな!
ついでにどっかにいるはずの鉢子さんにも謝れや。
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久々の更新がこんなのですみません。更新が止まっている数日の間もこの作品が伸びていて、驚きました。嬉しいです。ありがとうございます!
第18話 面食い女は不思議ちゃん。→←第16話 面食い女と植木さん。
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敷(プロフ) - コメントありがとうござます!! そう言ってもらえると嬉しいです 、! 亀更新になるとは思いますが頑張ります 、!! (2021年1月2日 13時) (レス) id: 041feb3e74 (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - 面白い!!更新待ってます! (2021年1月1日 18時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
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