第13話 イケメンさんは荷物持ちには出来ない。 ページ14
あ、これ良いな、あれ良いな
となる女性の買い物。
本来ならそうなる筈なのだが、私にそれはなかった。
理由は、「着る場面が無い」それだけである。
私は基本、組織の任務以外は家にーーーーというよりアジトの自室に今までこもっていた。
それは、バーボンと同居することになった今も多分変わらない。
という事です。
なので、白とか灰色とか黒の、着やすい服とズボンを何着か買って………、後は下着を買えばおK。
偶に任務で金持ちのパーティーに潜入することもあるか、大体ドレスはシャロンが用意してくれるから、特に自分で買わなくても良い。
あれ、何でいつのまにかドレスの話になってんだー。
「もうそろそろ帰ろう」
そうと決まれば選んだ服を持ってお会計だ。
「ーーーーーーーーーーになりまーす」
「はい。ありがとうございます」
そう言ったのは私ーーではなくバーボン。
そろそろ終わるだろうな、と思い来てみたらしい。
「本当悪い、金まで払わせて、」
申し訳無い。
バーボンはにこっと笑った。
「いえ、全然大丈夫ですよ、それに貴女は払うお金自体もないでしょうし」
「え、何でそのこと」
「さぁ…何となくですよ」
そう、そうなのだ。私は組織の仕事以外は何も仕事をしていないので金は入ってこない。
あ、やってたわ、いつもやってるわ。バイト。
やってるけどすぐにクビになるんだよー！！！
せっかく家にこもる時間を削ってやってんのにーー！！
「ところで荷物、持ちましょうか？」
バーボンの視線の先には商品がパンパンに入った買い物袋。
確かに重い。重いけど。
「イケメンに持たせる訳にはいかないからね、大丈夫」
私がそういうと、バーボンはピタッと足を止めた。
つられて私の足も止まる。
「………やっぱり貴方変わってますね」
ぷはっと可笑しそうに笑うバーボン。
「そうか？」
そうか。私変なのか。
自覚なかったな……………。
「面食いの自覚しかなかったわ」
「あ、その自覚はあったんですね」
勿論。
私から面食いを取ったら何も残らないからな。
第14話 イケメンさんは買い出しに行かない。→←第12話 イケメンさんとどっきどき。
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敷(プロフ) - コメントありがとうござます！！ そう言ってもらえると嬉しいです 、！ 亀更新になるとは思いますが頑張ります 、！！ (2021年1月2日 13時) (
レス) id: 041feb3e74 (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - 面白い！！更新待ってます！ (2021年1月1日 18時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
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