305.nouvelle ページ5
(人1)「あ、そういえば花宮君はやっぱりバスケ部に入るんですか?」
荷物を置いた後、それとなくそんな事を聞く
花「そのつもりです。木吉さんは……あれ、ここって弓道部ありませんよね?」
(人1)「っ」
ワザと聞いているのか、本当に知らないのか
今の1言で心臓がグッと握られた感覚に襲われる
(人1)「……もう、弓道はやめたので」
左腕を摩り、歯を食い縛る
あー…
まだ断ち切れていないから、その事を聞かれると涙が出そうになる
花「ご、ごめん!!」
花宮君はあわあわと手を彷徨かせて謝罪をする
しかし、彼の口元は僅かに歪んでいて、あ、これは確信犯だなとすぐに理解した
流石悪童様
(人1)「気にしないで下さい。…この学校って必ず部活には入らなきゃいけないじゃないですか。だから、どこに入ろうかと未だに悩んでるんです」
茶道部や美術部も楽しそうだなとは思ってちょっと見学させて貰ったりもしたのだが、何だか物足りない
体を動かしたいのだ
それならば運動部はどうだろうと幾つか見学してみた
しかし、どれも腕や足を出さなくてはいけないものだから入りたくない
できる事ならつまらない部活よりも楽しく思える部活がいい
ここで贅沢な悩みに行き当たって、そして詰んで今に至る
(人1)「できるだけ肌を出さない運動部がいいんですけど、ここにはそんな部活がないんですよねー…」
花「成る程…」
うーん、と花宮君が考え込む
いつの間にか、教室内には数名の生徒がやって来ていた
花「そうだ、だったらどっかのマネージャーにでもなったらどうですか?一応運動部だし、体も動かせますし」
(人1)「…その手があった」
よし、その案を採用したとして、どこの部活に入るかが問題だ
サッカー、野球、陸上、バスケ…
この辺りが妥当か?
いや待て、マネってのは男子にだけ必要って訳でもないよね
女子の部活にもマネは必要だ
でも、女子って怖いんだよなぁ…
んな事言ったらどっちのマネになってもやっていけないんだけれども
考えれば考える程詰んでいく
花「そんなに悩みますか。…だったら、一層の事俺と同じバスケ部何てどうです?知り合いがいた方が安心でしょうし」
その後、木吉さんは上がり症みたいですから と付け加えられた
やめて、Aさん泣きそう
…バスケ部のマネージャーかぁ
確かに仕事が沢山あってやりがいはありそうだし、花宮君がいるのも心強い
(人1)「もう少し考えてみます」
と言いつつ、自分の中でその案は固まりつつあった
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猫夜桜シラキ カラメルッチ煎餅 - ずっと更新されなくても私はこの作品が1番大好きです。 (2022年11月13日 1時) (レス) @page38 id: 8cf3f37e8c (このIDを非表示/違反報告)
猫夜桜((シラキ - お体、大丈夫ですか?あと、もう更新はされないのでしょうか… (2021年7月30日 8時) (レス) id: eb0c729885 (このIDを非表示/違反報告)
死蝶 - 面白いです。続き待っています。 (2019年2月22日 21時) (レス) id: e799663ff5 (このIDを非表示/違反報告)
猫夜桜((シラキ(プロフ) - そうなんですね!wwwwwありがとうございます! (2019年1月12日 0時) (レス) id: 4588ab3ba5 (このIDを非表示/違反報告)
猫夜桜((シラキ(プロフ) - ふおおおおぉぉぉおぉぉ!!!更新されたああぁぁぁぁあ!!!やっだぁぁぁあぁ!(泣)ありがとうございます!!これからも頑張ってください!!ずっと応援しています!!!! (2019年1月12日 0時) (レス) id: 4588ab3ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠井乃 | 作成日時:2016年11月23日 19時