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9話 ページ9

Blue Side


大介兄さんから話を聞いて俺のできることを探す。

みんなも暗い顔してるし、なにか行動を起こさないとこの状況は変わんないし


「なぁ、安心させればいんだろ?」

「え、うん」

「今夜俺康二と寝るわ」


辰にぃが目を見開いて俺を見る


「なに、どうしたの?」

「いや、康二を安心させるんならって……」


口ごもる俺を辰にぃが微笑んで近づいてきて肩をぽんと叩く。


「…なんだよ」

「いや、翔太ならできるかもってな」


辰にぃの言葉に返事はせず和室に向かう

そのには謝る康二と頑張っている大にぃ


「康二、触ったら怖いか?」


大にぃが俺を見て固まってるけど、無視して康二に話しかける

近くにあった薄手の掛け布団を康二にふわっとかけるとばっと顔を上げた。


「…ごめ、っ」

「俺の事怖いか?」


康二は俺を見つめたまま動かなくなる


「康二のこと守りたいんだよ」


康二に向かって手を伸ばすとそっと触れてきた


「抱きしめたい」


ゆっくり首を縦に振る


「康二、ありがとう」


そっと抱きしめると康二も戸惑いながら背中に手を回してくれて、頭を撫でると静かにまた泣き出した


「翔太すごっ」


小さく呟いた大にぃには気付かないふりして、康二が落ち着くまで抱きしめ続けた。

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作者名:暁紫 | 作成日時:2021年3月7日 0時

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