4話 ページ4
Purple Side
家に入ればみんなが俺の腕の中で眠る彼を見て目を見張っていた。
涼太は直ぐにキッチンに消えていき、大介と亮平が和室に消えていった。
「ちょ、辰にぃこの子誰?」
玄関で照に彼を預けて靴を脱いでいたらすごい剣幕で翔太が聞いてくる
「誰って言われてもなぁ…ほっとけなかったんだよ彼のこと」
「じゃあ全然わかんねぇやつ家ん中に入れたのか?」
「翔太は見捨てれるの?」
「…分かんねぇよ、けど、理解できない」
翔太は睨みつけたまま2階に上がっていってしまった。
和室に向かえば布団に寝かされた彼がいて周りに照と大介、亮平がいる。
そっと障子が開いて入ってきたのは涼太で、手にはペットボトルが2本と冷えピタと体温計
「彼のこと助けたいんでしょ?」
「うん」
「俺たちは辰にぃのこと分かってるからね」
「、うん」
「泣かないでよ、俺は翔太のとこ行ってくるね」
弟に慰められる俺って…なんて思うけど、まぁ認めたくないけど俺なんかより弟たちの方がしっかりしてるから
涼太が持ってきてくれた看病道具を彼の近くまで持っていって冷えピタを貼る。
「ねぇ辰にぃ…」
「なに?」
しんみりとした雰囲気の中亮平が話しかけてきた。
頭がいい彼のことだからたくさんのこと柄俺なんかよりも分かっているんだろうし考えているんだろう
「この子、大丈夫なのかな」
亮平の声は不安がいっぱいそんな感じで、
「どうゆうこと?」
「手に握ってた紙、名前とッ……」
差し出された紙に書かれた綺麗で整った文字
あなたにあげます。
酷い
ただそれだけ思った。
我が子のはずなのに、まるで物のような書き方に
「この子は、康二は俺たちで育てる」
亮平に康二を任せてリビングに行けばみんながそれっていた。
さすがにラウは寝かせたけど……
涼太の隣に翔太がいて俺を見ると目を逸らした
それでもこの場にいてくれるんだから俺の弟はかわいいなと思う
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作者名:暁紫 | 作成日時:2021年3月7日 0時