溺愛禁止！1【赤井秀一】【安室透】

ハッキング犯2 ページ18

受付に降りると、見慣れぬスーツ姿の安室さんがそこにいた。降谷さんって言ってもいいけど、ややこしいのでここでは「安室さん」で統一しておこうと思う。

いや、いつも大抵爽やかカジュアルな服とか謎に黒いパーカーを身に着けているけれど、スーツ姿もお似合いで……。

いつものかっこよさに拍車がかかっている。

「昼に部下があなたと赤井が歩いている姿を見たような気がするって言うから駆けつけてみたら……。一体何やってるんですか！」

前言撤回。
説教しないで、怖い。

「安室君、まあ、落ち着いて。
　彼女も悪気があってやったわけじゃないし」

まあまあ、と、宥める赤井さんは相変わらず煙草を咥えていた。

そうか、あまりにも似合っているからだれも止めないのか……。

ヘビースモーカーの無意識喫煙怖い。

「赤井、お前が言うな！」

「とりあえず、ほら、みんなの注目浴びていますよ？
　近くのカフェにでも行きましょう。そもそも、安室さん、普段の親切心はどこに行ったんですか。私が明日から仕事がしづらくなるのでは……という気遣いの気持ちはないんですか？」

「仕事なんて今すぐ辞めればいい、お金の心配はいらない」

赤井さんが隣で余計なことを言う。

安室さんはため息をつきながら髪をかき上げた。

「赤井、余計なことを言うな。
　彼女は生活力が著しく低いんだ、仕事を取り上げたら一日中何もせずだらだら過ごすだけだぞ？」



――待って、私にダメージを与えながら喧嘩するのはやめてください。

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