code-blue〜独りにしない〜

決意２ ページ36

碧海side

碧「おはよう。昨日はお疲れ様」

藍「あぁ」

医局へ入ると手術用のスクラブを着たままの藍沢がソファーで座り込んでいた。声をかけると目を開けることなく答えた。

さっと着替えコーヒーを飲みながらカルテを読んでいると藤川がびしょ濡れのまま入ってきた。

藍「雨か」

藤「もう止んだよ。お前がそんなに疲れてるってことは相当だな。でもこっちもヘトヘトだよ。奥さんの機嫌が悪くてさぁ」

碧「それ何？」

私は藤川が持っている白い箱を指差した。

藤「あぁ何、お前もいたの？トマト。朝から探した探した！これで俺の平和が保たれるわ」

藤川はデスクに大切そうに箱を置いた。中を覗くと真っ赤な美味しそうなトマトが綺麗に並べられている。

藤「今はるかトマトしか食えないんだよね」
藍「つわりか」

藤「他のものは何食ってもまずいんだって。それでイライラしてこっちに当たるわけ。ねぇ碧海。お前もつわりあったか？」

碧「いや、どうだったかな」

藤「役に立たねぇな、ほんと」

藤川の発言にいらっとして睨み付けてやる。

碧「あっポテトとかははまったかも」

藤「マジ？」

藤川は嬉しそうにトマトをこちらにひとつ投げてきた。間髪いれずに投げ返してやる。

メールの着信音がなり携帯を見るとお母さんからメールが入っていた。

『百合ちゃん保育園行きました。朝少し咳をしていました。保育園でも風邪が流行っているそうなので風邪ひいちゃったかなぁ。お母さんはこのあとお友だちとお出掛けにいきます。お迎えはよろしくね』

この前白石と話をして朝は早めに来て百合の保育園のお迎えの時間には上がらせてもらうことにした。

決意3→←決意

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す