つづき ページ24
コンコンと赤く塗られた上品なドアをノックする。すると、暫くしてガチャリとドアが開いた。
でもわざわざ開けに来なくても、おそ松ほどの部屋になったら自動で開きそうだけれどね。
「今晩は、おそ松。少し遅れたかしら」
お「大丈夫だよ。時間ぴったり。入って？」
「お邪魔するわ。もうチョロ松は着いたの？」
まだだよ、と言ったおそ松はさっきまで読んでいたであろう本をしまう。
別に、続きを読んでくれても構わないのだけれど。
私がそう言えば、ニコリとアイドルスマイルを浮かべたおそ松は、テーブルに肘をついた。
お「Aが来てるのに、本なんて読んでる時間が無駄だよ」
「ふふ、私はシェイクスピアに勝ったってことね？嬉しいわ」
お「君は誰にも負けないよ」
そう言ってくれて嬉しいけれど、おそ松は仮にも爽やかジャスティス…つまり、『正義』『平等』何て意味があるはず。
この私への奉仕は、お世辞にも平等であるとは言えないわ。
世界のF6が、どういうつもりなのかしら。
お「…Aにだけは、特別扱いをしたくなるんだよ」
「ふふ、良いじゃない。世界が平等だったことなんて一度もないわ。誰かが不平等だと思えばもうそこで崩れ去るもの。だったら貴方の夜を私に頂戴？」
そう言って笑いかけると、君には負けるよ、と眉を下げて笑うおそ松。こんな安心しきった顔、普通の女の子じゃ見れないもの。
ナイトクラスである私だけ…私の特権よ。
この前読んだ本の話をしていると、ガチャリと扉が開いた。
きっとチョロ松ね。いつもおそ松の部屋に入る時だけはノックをしないから。
そちらへ目線をやると、やっぱり本を持ったチョロ松。
チ「すみません、Aさんの事を待たせてしまって」
「あら良いのよ。本に夢中だったのでしょう。わかるわ、とても面白い本ばかりよね」
チ「お恥ずかしい限りです」
困ったように、恥ずかしそうに目線を逸らすチョロ松は空いた席に腰掛けた。
この椅子はもう私たちの定位置になりかけている。おそ松の部屋は見通しが良いし夜景も綺麗。
ちなみに星空を見るなら一松の部屋がうってつけ。
カチャリ、とカップを置いてティーバッグを入れる。紅茶の良い香りが部屋一杯に広がった。
「そうだわ、最近良い本が手に入ったのよ」
お「これは話題になりそうな本だね」
チ「読ませていただいても？」
「勿論。それに、貴方達が読むから話題になるのよ。私はそろそろお暇するわ。家に帰ってお稽古をしなくちゃ」
そう言って部屋を出ていくと、気を付けてと二人とも見送ってくれた。
服にはまだ紅茶の香り。
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松々先輩(プロフ) - アクェッリアスさん» こちらこそ読んでいただいてありがとうございます！シリアスとギャグを共存させたい思いでがんばりました！中学歳の頃の拙い文章ですが、楽しめてもらって良かったです！ (2020年11月1日 0時) (
レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
アクェッリアス - 好きなものが詰め込まれてて何回でも読んでます！(*'▽'*)シリアスとギャグが入った作品はあまりみないのですこすこのすこです！更新頑張ってください！初コメ失礼します！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: a816c3cac6 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - あいあむ、にゃんこ！さん» ありがとうございます！！夢主ちゃんの心情で口調が変わるので、そこら辺も含めて楽しんでいただければ幸いです…。細かいところまでありがとうございました！ (2020年10月7日 23時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
あいあむ、にゃんこ！ - 松々先輩さん» ふぁっ！？こんなに早くレスがくると思ってなかった…なるほど！それなら納得です！そこまで考えてなかったなぁ…ﾃﾍ☆((これからも読み続けます！ (2020年10月7日 22時) (レス) id: fd5841d6e1 (このIDを非表示/違反報告)
あいあむ、にゃんこ！ - ただ、途中の番外編に囚われてるのかなぁ…でも、番外編の前からだったしなぁ…なんて思った次第です！あ、なんでこの話したかと言うと、僕は前の口調の方が好きだったので、もしよければ次からでいいので元に戻していただけたらなぁ…と！ (2020年10月7日 22時) (レス) id: fd5841d6e1 (このIDを非表示/違反報告)
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