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「ごめんねAさん、空港までは行けなくて。」
「全然大丈夫です。むしろすみません、見送ってもらって。」
Aちゃんの部屋の前。大きなキャリーバッグを横に、彼女は深々と頭を下げた。韓国行きを聞いてから10日、今日は彼女が出国する日。今決まっている段階で、帰国は一年後らしい。
「俺らが韓国行ったら、一緒に練習しよな。」
純喜くんがそう言うと、Aちゃんは嬉しそうに笑いながら大きく頷いた。そして、腕時計を確認して荷物を持つ。
「じゃあ、また。」
彼女は少しだけ僕に目配せをして、もう一度笑う。
去っていく背中を見送ったあと、大丈夫だと信じていた心がキュッと締め付けられる。
僕は待てる。でも、Aちゃんはどうだろう。
一年もあれば気が変わるかもしれない。韓国に行って、僕への気持ちはなかったことになって、何もなかったように元の関係に戻るかもしれない。
やっぱり、今すぐ付き合って欲しいとわがままを通すべきだったかも。
「それにしても」
「翔也とAさん、両想いだったんだね」
そんな声に驚いて振り返ると、10人のメンバーが僕の方を向いてニヤニヤと笑っている。どうして？なんて考えなくても、一番嬉しそうに笑っている純喜くんを見れば、その答えは明白だった。
「純喜くん口軽いっすね。」
「え、俺なんも言うてへん〜」
ヘラヘラする彼を見たら、なぜかこちらまで笑顔になってしまった。
「遠距離恋愛、大変やな。」
「…まだ付き合ってないんだけどね。」
「え、そうなん？！」
「うん。でも両想いですからね！」
みんなでリビングに戻って、Aさんの話はあとに他愛もない話をして盛り上がる。それでも僕は彼女のことばかり考えていて、ただただみんなの話に愛想笑いを振り撒いているだけ。
一年。もし、何事もなく迎えられたら。
お互いに同じ気持ちで、一年後を迎えられたら。
その時は、運命だと思ってもいいのだろうか。
すぐに抱きしめて、自分のものだと胸を張ってもいいのだろうか。
それなら、信じるしかない。
この揺るがない気持ちが同じだと信じて、僕はひたすら前を向くだけ。
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ゆんこ(プロフ) - 最後あたりの翔也くんにとてもキュンキュンしました (2023年3月27日 21時) (
レス) id: a4539225cc (このIDを非表示/違反報告)
マツ子(プロフ) - ペンバタ。@くれふぁん所属さん» 教えていただきありがとうございます！早急に対応させていただきました。 (2022年10月19日 11時) (レス) id: 67e955b2fa (このIDを非表示/違反報告)
ペンバタ。@くれふぁん所属(プロフ) - コメント失礼します。オlリlフlラついてますよ！違反になってしまうので、外してくださいね。これからも応援してます…！ (2022年10月19日 7時) (レス) id: 7507a04f20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マツ子 | 作成日時：2022年10月18日 22時
