第三十五話 ページ4
Aside
「何故目に術を？」
??「見えていると見えていないでは、力も変わってくるでしょうし、逃げられるでしょうから。貴女はとても強いので。
それに何より、不安でしょう？」
確かに、それは納得
??「女の子が胡座をかいてはしたないですよ」
「それよりここから出してもらえませんか」
そう、こんなところで話してないで、はやく帰らなくちゃいけないんだ。
私が何をしたのか知らないけど、早く帰らせてほしい
??「それは無理なお願いですね」
「何故」
??「何故？しらばくれても無駄ですよ」
「？」
??「貴女、妖のフリをして、私に近づきましたよね」
「はい、まぁ」
うんうん。間違ってない。妖から身を守るまめのカモフラージュだしね。別にこの男が目的で近づいた訳じゃないけど。
ただあんまりにも綺麗だったから
??「認めるんですね。一体何が目的で？何処の家に言われたんでしょうか。あぁ、雇われたとか？」
「は？別に目的とかないですし。誰かにいわれたわけでも＿＿」
待て待て。なんだか話、噛み合ってないよな？
??「さすがにそれは言いませんか。まぁどうせ、うちの式として契約し、内側から崩してやろうと考えたのかもしれませんが、だいぶん雑な計画ですね。
ということは、君に命令した人は、大雑把な方でしょうか」
は？え？頭のなかにたくさんのはてなマークが浮かんでくる。
内側から崩してやろう？計画？命令した人？
次々と意味不明な話が展開され、そこでようやく私と男はそれぞれ全く違う話をしていて、噛み合っているようで噛み合ってないことに気づく
「ちょっと待って。何を勘違いしているか知りませんが、私別にあなたが誰かも知りませんし興味もありませんから」
??「は？何をまた幼稚な嘘を…私が的場の当主だと知っていて近づいたんでしょうが」
(的場…)
どこかで聞いたことのある名前だ。たしか、名取さんあたりが言ってたような…
だとしてもこの男が的場なんて、今初めて知ったわけだし。
「とにかく、これ解いてもらえますかね。それに私、昨日初めて知ったんです」
的「は？」
「式って人はなれないってことです」
そう、昨日先生に怒られて初めて知った。だって、この男…的場さんが私は人間なのに妖と間違えて“式になる。なんてのはどうだ”って言ってきたから勘違いしたんじゃないか。
まぁ紛らわしい格好をしてた自分も悪いけれど。
それに綺麗な奴だったからなるのも悪くないと思ったのも事実だ。
だが私のその言葉に、静まり返る。
目が見えないせいで男が何を考えてるのかしてるのか、全然わからない。
すると＿＿
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穴(プロフ) - ゆきさん» 初めまして！コメント、ありがとーございますっ。面白いっていっていただけて嬉しいです。更新がんばります！ (2020年8月17日 20時) (
レス) id: 53fc0a995b (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - はじめまして！最近読み始めたんですけど、とてもおもしろくて一気に読んでしまいました！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年8月17日 18時) (レス) id: 479321255e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：穴 | 作成日時：2020年8月16日 13時
