魔族の王が幻想入り

その頃の暴君 ページ1

皇帝「ふむ…なかなか良いところだ。私が支配するに相応しい」

ここは…向日葵畑か？花を見ると奴が思い浮かぶ。

皇帝「さて、人は…む？」
あそこに人が…
声をかけ…て…

幽香「あら、どちら様かしら？」

…美しい。
こんなにも美しい女性は初めてだ…

皇帝「ああ、挨拶が遅れたな。私は皇帝」
幽香「…風見幽香よ。それで、ここに何の用かしら？」
皇帝「偵察…のはずだったんだが、当初の目的がどうでも良くなった」
幽香「え？」

今まで様々な国を併合し、様々な物を手に入れた私だが、こうまで誰かを我が物としたいと感じるのは初めてだ…

皇帝「幽香、少し話をしたい」
幽香「あら、今は機嫌がいいから聞いてあげる」
皇帝「…しばらくしたら、私達はこの幻想郷に攻め込む」
幽香「…何故私にそれを話すのかしら？」

そう思うだろうな。
皇帝「私は当初、この地を支配しようと考えていたのだが…今はそれよりも、今まで手に入れた何よりも欲しいモノがいる」
幽香「…あら、誰かに恋でもしたのかしら」
皇帝「うむ…幽香、私は貴女が欲しい。全てをなげうってでも、貴女を手に入れたい。」
幽香「…。」

だが、私は力ずくで手に入れたいとは思わん。だから…
皇帝「だから…幽香よ。私達が攻め込んだ時、私と決闘してくれ。そして、私が勝ったら…私と付き合ってくれ！」
幽香「…いいわよ。でも、手加減はなしね♪」
皇帝「持てる全てを出し切ることを誓おう。それと、仲間に此処は襲わないように言っておく。」
ガーランドとアルティミシアなら了承してくれるだろう。幽香が手に入るなら他の何もいらない。
幽香「…分かったわ。楽しみにしてるわね♪」
皇帝「！うむ！」
幽香「…ん？ちょっと待ってて」

?
数分後…

幽香「お待たせ。ところで皇帝？」
皇帝「なんだ？」

幽香「あなた、本名は？」

皇帝「本名…か。真名は久しく名乗っていなかったな。」
幽香「まあ皇帝だしね」
皇帝「ハハハ、そうだな。それに私の真名を知っている者はいないだろうしな。幽香だけに教えよう。私の名は…マティウス」
幽香「マティウス、決闘、楽しみにしてるわよ」

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