１９話 ページ30
〜 A side 〜
A「……」
相澤「そこからはもうお前は分かるはずだ。」
私が
私が母さんに
記憶を消すように頼んだ
私はそう言ったらしい
唖然としている私に対して
落ち着いた表情で私を見ている消太が
少し羨ましく思った
A「え、で、でも母さんは…」
相澤「姉貴はお前に " 個性 " を持っているという記憶を " 消して " そしてお前に " 無個性 "だということを " 鮮明に覚えさせた "
でも姉貴はお前にそんなことをしたという罪悪感を忘れることは出来ない。
仕事の疲労とストレスが溜まって姉貴は
" 急性ストレス障害 "と運が悪かったのか " 胃腸がん "にもなった。 」
A「えっ……」
私は胃腸がんになったことしか知らない
急性ストレス障害
その言葉が私の背中に重くのしかかる
A「じ、じゃあ……
私はっ…どっちにしろ…母さんの毒にしかならなかったっ！！」
昨日 消太が止めてくれたはずの涙がまた出てきそうになる
そんな時に
私の肩を強く握ったのは紛れもない消太だった
相澤「違う。A、聞け。
姉貴は確かに二つの病気を持った。
それでも覚えてるはずだ。
お前は何度も俺や親父達と一緒に見舞いに行った。
それでも姉貴は嫌な顔なんてしないでお前と楽しく話してただろ。」
A「……」
そうだ
母さんは私の話をいつも嬉しそうに笑って聞いてくれていた
相澤「お前が姉貴の病気にこれっぽっちも関係ないとは言えない。
それでも、お前がいつも見舞いにくることがあの時の姉貴が唯一生きれる希望だったんだ。」
A「…消太は…全部、母さんに聞いたの…？」
しばらくすれば消太は静かに頷いた
A「……私が、" 個性 " を一度も発現しなかったのは…」
相澤「…姉貴が死んだことでお前の " 個性 "に強いストッパーがかかったんだろう。」
A「私が未だに、その事を覚えてないのは…」
相澤「姉貴が死ぬ直前に、お前にかけた " 個性 " を解こうとお前に手を伸ばそうとしたのを俺は見た。でも間に合わなかった…。」
A「……ありがとう。消太。全部、説明してくれて」
相澤「……あの子になにか起きた時、全てを話してあげて」
A「えっ…」
相澤「姉貴が俺に言った言葉だ。」
そう言った消太はまっすぐ私を見つめていた
あぁ 私は一体どれほどの人に支えられてきたんだろう
相澤「俺は…全て、説明した。
すぐには受け止めきれないだろう
お前はどうする。」
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z4uPE2BDxhQJ9tp(プロフ) - 続きを…続きを下さい…面白いですぅ… (2021年10月17日 12時) (
レス) id: cc5adb34e7 (このIDを非表示/違反報告)
はく - うぉぉ！かっちゃんがなんか記憶忘れてるとこ、お母さんの個性が引き継がれてるのかな… 続き楽しみにしています！！ (2021年7月26日 8時) (レス) id: 4c75ab50b5 (このIDを非表示/違反報告)
Wings of light - もう更新はしないんですか……？この作品がとても好きなので、続き待ってます。 (2019年6月4日 19時) (レス) id: 58e620e930 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - 名無しさん» 漢字だと、制限が確かかかったような気がします。 (2019年4月20日 9時) (レス) id: 978d97ccb1 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 何故、自殺の文字が平仮名になっているのでしょうか？ 何か意図的なものがあるなら申し訳ありません。 (2019年3月28日 22時) (レス) id: a010fddd46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マチル | 作成日時：2017年7月11日 23時
