マッチングアプリ。【オリオンの刻印】 (ページ10)

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「ごめん～！お待たせしました～！A…？」

見た感じどれも鍵アカウントで、しかもアイコンは全部初期アイコン。

IDもちゃんと設定されてないし絶対適当。

捨て垢ってやつだ。

色んなDMを見ていく中で、またアンチDMのようなものを発見した。

miiiia__nyan8821きさちゃん全然可愛くないよ笑

このアカウントをよく見るとちゃんとIDも設定されてるし、アイコンがある。

「は？可愛いし…」

そう思いながら、このアカウントのページに行った。

すると、そのアカウントは全体公開で鍵はかかっておらず、普通に閲覧出来た。

投稿内容は友達と一緒に遊び行ったりした写真や、カフェなどの投稿が多そう。

アイコンはディズニーらしきとこで撮った後ろ姿

どんな顔してるやつがDMして来てんのほんとに…

「A！大丈夫？どうしたの？？」

顔を上げるとすずが心配そうな顔をして隣に座っていた。

「わ！ごめん。戻って来てたの全然気づいてなかった…」

「いや、全然！何かまたインスタに書かれてた？」

「うん、ほぼ捨て垢っぽいけど、この人だけ普通のアカウントだった」

そう言って、アンチDMしてきた人のインスタを見せる。

「は～、何がしたいんかねほんとに。顔は？」

すずにも画面が見えるように一緒に顔写真を探す。

「…あ！これじゃない！？」

すずが指をさした投稿をクリックする。

ぱっと見、ディズニーで撮った写真っぽいやつ

すると投稿が現れた。多分この人だ。

「うわ、全然可愛くないやん…可愛いAに嫉妬してるんやろ」

そう言ってくれるすず

よく顔を見ると全然可愛くない。

化粧をしっかりしていて、服や髪色髪型は可愛い感じだけど、顔自体は大人しそうで陰キャっぽい

「は？ブスじゃん…」

こんな顔のやつがコメント書いてるんだと思うとどうでもよくなった

「気にしなくていいよ、A！私可愛いのに何言ってるんやろって気持ちでいなよ！」

たくさん可愛いを連呼してくれるすず

「ありがとうぅ……」

やっぱりアンチDMは傷つくけど、可愛いってたくさん言ってくれるすずの言葉にうるうるして抱き着いた。

「あはは、可愛いねえほんと

…あれ、

ねえあの人めっちゃイケメンじゃない！？」

すずが遠くにいる同年代くらいの男性を指す。

「……え？」

すずが指さした方向を見て、私は息をのんだ。