光に熔ける 【名探偵コナン】

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ところで。


結局私が補正に何を頼んだのか。


正直何も思いつかず悩んでしまったのが実情だ、ということで基本的な、


・単純に最強格の格技(マーシャルアーツとでも思って)

・相手の思考を任意で読み取る能力

・時間の動きを多少操る能力


になった。


ちなみに三番は私の任意でできるが止める程の強力な補正は上げられないとして拒否されてしまった。


結果的に、最初の2つは殆ど使えないことになってしまった。


格闘技はどうやら効かないらしい、さっきの壁みたいなものに阻まれてしまったのだ。


思考の読み取りも没だ、彼はこの世界の崩壊しか脳に無くて、攻撃なんて本能的に、それでいて精密に行っているにすぎなかったのである。


つまるところ、補正を使ってない、もともとの彼のポテンシャルだったのである。


こんな奴があるか。


彼なら格闘技の大会に出ても余裕で優勝できるだろう、……聖さんの裏人格で無ければ。


いや、本当の、潜在的な人格なのかもしれない、彼と聖さんが合わさった人格こそが本当の彼なのかも、そう考えれば今戦っている彼に失礼だ。


ともかく、かろうじて時間を上手いこと進みを鈍くさせているが、正直これでやっと互角だった。


そして彼の能力の欠点も判明した。


「道具を使った攻撃はたとえ悪意があっても守り切れない！」


肉体を使った……というよりかは魂(はたまた意思だろうか)の影響を受けた攻撃を無効化することが出来る。


が、飛び道具や、今私が使っている刀などはその影響は受けない扱いになるらしく、戸惑っている彼に私は渾身の一撃を叩き込んだ。


当然彼の肩から腹部にかけてのぱっくりと割れた体から血潮が噴き出す、未だ慣れない生臭さに私は当然少し離れた。


「ぬぅ、すばしっこい、くそ、あの本体も見当たらないし……」

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