夢に彷徨う 【名探偵コナン】

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side貴方


「…………」


「あ、起きた。


巴ちゃん、おはよう」


「……病院、ですか」


目が覚めたら知らない天井、とは私の中では、もうよくある話だ、目の前に居たのが長官だったのがとても疑問だったが。


「昨日のことについては覚えてるかい？」


「…………ええ、まあ」


あの夜、鏡池。


異世界の扉。


途端私は血の気が引く、ひじりは、如何なった？


ちゃんと帰れた？


「監視カメラ映像を見させて貰ったよ」


「警視庁に、届けられたのですか」


「見たのは萩原しか居ないよ、萩原も、途中までしか見てないから安心して欲しい」


私はその後の言葉が口に出せなかった。


「聞いてもいいかな」


「……答えられることであれば」


「何者だ、君は」


「………………」


「監視カメラの映像、あの男は君達を総称して“転生者”と呼んでいたね。


転生者は金目を持っているという特徴があると言っていた。


彼は転生者を6人殺したとも言っていた、だが世界を探しても金目を持っている人間は極小数だ」


「ッ、……」


「そんな人間が殺されれば、こちらにも情報は届いてくる。


でもね、死亡届も、目をくり抜いた変死体も、そんな大勢の数居ないんだよ」


俺が何を言いたいか、分かるな？


ええ、分かっています。


この質問に対しての回答はこうだ、“そんなに多くの金目を、人を殺さずに如何手に入れたか”。


裏取引であれば可能だろう、だがそんな取引は今まで行われていない。


そもそも金目なら高値で売れる筈なので、裏オークションで取引するのが常識だ、だが、そんな取引は今まで行われていない。


「…………長官、そうですね。


貴方には話さねばなりません、今後の、私の行動にも影響してくるので」

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