華を契る 【名探偵コナン】

277 達成 ページ37

side貴方


基本的な救済は終わった。


さて、宮野姉妹救済は端的に言うと成功、もう1つ言うならボロは無い。


原作は勿論開始される、1ヶ月前に諸伏氏から、工藤新一が何故か幼児化して誤魔化すの手伝ったと言い出したのでもう任せても大丈夫だろう。


私は15になった、もうすぐ前世の享年だ、これを越せたら私はきっと大人になれる。


きっと、大丈夫。


そんなことを思いながら私は降谷氏の後部座席に寝転がってパソコンを弄っていた。


「ねぇバーボン」


「何でしょう」


「貴方探偵なんですって？」


原作に出てくるのは未だ々々先だが、パソコンに載っかってある文字にはしっかりと探偵と、ブルーライトと共に目によく映った。


「ええ、まぁ」


「依頼してもいい」


「……別に構いませんが…………」


頼んでみると、露骨に嫌そうな顔だった。


「ロブロイ、貴方ねぇ」


「私は至って真面目」


「何処がだよ……」


「口調」


「……はぁ、内容は？」


「福岡の、とある住所に建物があるか確認してきて欲しいのです」


「……それだけ、です？」


「うん、それだけ」


貴方が行けばいいじゃないかと睨まれる、私は彼には見えないが眉を下げて笑った。


「私には行く勇気が無いんです」


悲しいくらいに本当だった、私には前世の家に行ける自信と精神が無かったのだ。


実際住所を調べてみたが、地図は2箇所の何方も空き地を指していた、其処には“私”が生きた証は何も無かった。


「……分かりました、期待しないで下さいね」


「福岡、是非楽しんで来て下さい」


「……全く…………」

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