境を跨ぐ 【名探偵コナン】

5 成長 ページ7

そう誓ってから、時が経つというものはとても早いものである、私が産まれてからもう五年弱が経ち、もうすぐ小学生な訳だけれども、父に異変が起きた。


帰って来ないのである。


あの父が、親バカが。


母に、とーさんどこと聞くとお仕事よ、と返されるのがオチである、彼警察だよね確か。


しかし警察というのは八ヶ月も帰って来ないものだろうか、部署にもよるだろうが私は彼の事を警察官だということしか知らない。


しかし、彼が本当に警察としての仕事で今居ないのならば、あまり考えたくはないのであるが、潜入でもしているのではないかというのもあながち間違ってない、と思う。


では結局何処の所属なのか。


答えは簡単だろう。


「……やな予感しかしない……」


実は二年程前に三回のみ、父の部屋を覗いてみようと思い部屋に入った事があるのだ。


二回目にバレてしまい、ベットの下に本があるか気になったと言えば顔を真っ青所か真っ白にして私を追い出したのだが。


そんなにバレては困る物だろうか、エ○本とかでもこんな反応なんてしないだろうと不審に思い、三回目にもう一度見てみたが、何も無かった。


それからはもう部屋に入っても居ないのだ、だが、今なら何か見つかるかもしれない。


が、肝心なことを忘れてはならない。


彼は仕事で帰って来て居ない、ということだ。


詰まる所、それを不審にも思っていない母はそれなりに“父”の事を理解している可能性が大いにある、見つかったら何を言われるかが分からない。


しかしそこは私の頭脳、大いに力を奮っておくれよと願いながら今日が早く深夜になる事を望んだ。

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