きっとまた逢える 4 (ページ9)

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122 力に＊マキ＊ページ9

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ご馳走になったから、というわけじゃなくて。

もし、この先翔くんがAとの恋に行き詰まって、どうしようもなく悩む日がくるなら。

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私には何の手助けもできないだろうけど、でも、できる限り力になってあげようと思った。

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彼には、そう思わせる何かがある。

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Aが、私にとって付き合いの長い親友だから、というのが理由なだけじゃない。

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私達とは明らかに違う、制限された世界で生きている翔くんの。

全身から恋をしてる喜びを迸らせている姿が、あまりにも健気だから。

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一見、何でもスマートにこなせそうな彼の、不器用で一途な恋の幸せな結末が一体どんなものなのか、私は見てみたい。

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漆黒の空に広がる、どんよりとした灰色の雲。

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私は立ち止まって空を見上げて、明日は雪が降るかも、と思った。

Aが大切にしている、雪の結晶のブックマーカーを連想させる。

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ちょうど一歩踏み出した時、AからLINEが入った。

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“そっちに、私の本を忘れてきてないかな？”