きっとまた逢える 4 (ページ17)

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その綺麗な目と、長い睫毛をうっとりと見つめていたら。

急に、自分がお風呂上がりですっぴんだったこと、泣いてさらにぐちゃぐちゃな顔をしてるだろうことを思い出した。

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「や、やだやだ！！ヒドイ顔してるから見ないで！！//」

私は両手で顔を覆って、指の間から翔さんを覗き見る。

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翔「なんだよ、今さら。笑」

「忘れてたの！！//」

翔「ンなの大丈夫だってば」

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翔さんは顔を覆ったままの私の頭と背中を支えて、ゆっくりと私を押し倒した。

そこはちょうどラグとフローリングの境目で、濡れたままの髪と冷たい床に触れて、背中がゾクッと震える。

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床の上に横たわった私の上に翔さんは跨ると、私の両手首を掴んで、その冷たい床に押し付けた。

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翔「ほら、顔見せて」

「やだってば！！//」

翔「やだじゃねぇよ。笑」

「やだなに、悪趣味！！」

翔「……オンナってすぐ泣くじゃん」

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バタバタともがいていたら、冷たい目で見下ろされて、そんなコトバが降ってきて。

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ドキン、として私の動きはピタリと止まる。

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翔「ちょっとしたことですぐ泣くでしょ。あれ、オトコからしたらマジ意味不明なんだよね。正直うぜぇとしか思わないし」

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顔を強張らせて大人しくなった私を見て、翔さんは私の手首から手を離すと、ニヤリと笑って私の顔の横に手をついた。

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翔「泣いてる自分に酔ってるトコもあんじゃねぇの？泣いたらどうにかなるとかマジで思ってんのかな。笑」

「…そんなつもりじゃ、」

翔「って、今まで思ってたんだけど」

「……え、」

翔「今Aが泣いたのはさ、俺の自惚れじゃなかったら、俺があのカナちゃんて子の方に行くんじゃないかって思ったからなんだよね？」

「…う、ん」

翔「なんかさ…何だろうな、この気持ち。

もう泣かせるようなことしちゃダメだって思うけど、泣いてるAの顔もまだ見てたいっていう葛藤ね。笑」

「…なによ、それ」

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ウザいと思われたんじゃないとわかってホッとして、また翔さんの顔が涙で滲む。

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でも、優しく私を見つめる翔さんの眼差しは、どこかまだ、私の向こうの誰かを見ているような気がして。

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「ねぇ、…私を見て、ちゃんと」

翔「何だよ、見るなっつったり見ろっつったり。笑」

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翔さんは、笑いながら私にキスをした。