6 不器用執事 ページ8
じいや「では初めに、仕事をお教えしましょう
グラジオ「は、はい、よろしくお願いします！
朝起きると、珍しくグラジオさんがいた。
じいやと同じスーツで、ビシッとキメている。
A「ようやく教えるんだね」
じいや「えぇ、まずは朝食の作り方から…」
A「今日は目玉焼きがいいかな」
じいや「分かりました。では作りましょう」
キッチンにて
じいや「さぁ作りましょう！
グラジオ様、卵を取ってください
グラジオ「あぁ、分かりました。」
私は2人のやり取りを見ていた。
どんな事をするのかすごく楽しみだ。
もちろん顔は無表情なのだけれど…
ガシャン
グラジオ「あ…すみません」
じいや「おやおや…そんなこともありますよ」
A「どうしたの？」
グラジオ「卵を落としてしまい…ました…」
A「冷蔵庫から卵を取り出すだけで
失敗するなんて… 」
じいや「次は卵をフライパンに落とします。」
じいやは新しい卵を取り出し、グラジオさんに
差し出した。
じいや「やっていただけますか？」
グラジオ「はい！もちろんです！」
グラジオさんは卵を落とす。
今度は上手く落とせたみたい。
リリリリ！
そのとき、電話が鳴った。
じいや「おや、取ってきますので、
グラジオ様、後はお願いします。」
グラジオ「任せてください！」
A「大丈夫かな…？」
グラジオ「お嬢様が見ててくれるし、
失敗しませんよ！」
A「まぁそれなら安心だけど」
じいや「お嬢様、電話でございます。」
A「誰から？」
じいや「何故かメロンパンの会社の方から」
A「…！！？？変わるね」
やばい、メロンパンを大量に仕入れたの
忘れてた(汗)
じいやに秘密だったんだ。
それにしてもグラジオさん、
1人になるけど火加減とか大丈夫かな？
10分後
A「はい、また仕入れお願いします…」
プツッ
A「グラジオさん、目玉焼きできてるかな
じいや「消火器…消火器をっ！」
A「あら？ってキャア！」
キッチンを見ると、
フライパンが炎に包まれていた。
じいやが消火器を手に持ち、火を消している。
A「何でこんなことに？」
グラジオ「ごめん…なさい。」
見ると目玉焼きは黒焦げだ。
何なのかも分からない。
グラジオ「ごめん！俺、頑張るから！」
A「本当に？まぁ頑張って頂戴。」
この日の朝食は、
黒い目玉焼きと、大量のメロンパンでした。
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作者名：カプチーノ | 作成日時：2018年5月6日 0時
