エグゼイドの世界with世界の破壊者 (ページ9)

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第3話：Mustアイテム！ページ9

「意外と簡単だったな～。セキュリティが心配になるレベルだよ。ま、僕が気にかけることではないけれどね」

夜も更け、町が寝静まった頃。男が一人、大きな建物の前で月明かりに照らされニヤリと笑う。

この町で有名な一際大きなビル。外壁には【幻夢コーポレーション】と書かれていた。
このビルは、日本でも名だたるゲーム会社のビルである。

男は帽子を深く被ると、その建物から背を向け、歩き出す。
どうらやら、建物から出てきたところのようだ。

「さて、長居は無用だ。さっさとおさらばしますか」

そう呟くと、男は暗闇の中に消えていった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「ない！な～～～～～い！！！」

謎の男が暗闇に消えた次の日の朝。とある静かな一室で、男の叫び声が響く。

「ない！無い！ナイ！ガシャットがなーーーーーい！！」

その人物は坊主頭に手を当て、激しく動揺していた。

すると、その声を聞きつけた人たちが叫ぶ男の部屋にかけつける。

「大丈夫ですか、社長！何かあったんですか！？」

その内の一人が男に質問する。

「ががが、ガシャットが！ぬぬぬ、盗まれたかもしれません……」

「「「ええっ！？」」」

この坊主頭で情けない声をあげている男、小星作は、これでも幻夢コーポレーションの現社長である。

かけつけた社員たちは一同に驚きの声をあげる。

「大変だ！もしかしたらまだこの建物にあるかもしれない。皆、探そう！」

「「「はい！」」」

大切な商品であるガシャットを無くし、町でも一際大きな幻夢コーポレーションのビルは、混乱に陥っていた。