エグゼイドの世界with世界の破壊者 (ページ4)

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第1話：Who are you? ＃2 ページ4

ピピピピッピピピピッ

病院の静かな休憩所の一室に、大音量で機械のアラームが鳴り響く。

その音の出所は休憩所に居た男が首から掛けている聴診器に似た形状のものからだった。

「通報です！行ってきます！」

「俺も行く」

急いで部屋から出ていった男二人は、それぞれ白衣を身に纏っており、医者であった。ただし、ただの医者ではなく、CRと呼ばれる電脳救命センターのゲーム病治療を可能とする特殊な分野のドクターである。

「エム！ヒイロ！気を付けてね！」

出ていく二人に声をかけるのは、ピンクの髪にフワフワなミニスカートを履いた、まるでアニメや漫画の世界に居そうな格好をしている女の子。

名前をポッピーピポパポという。
元々はゲームのキャラクターだったが、バグスターになりその実体はゲームの中と現実の世界を行き来できるようになっている。

「二人が行くなら自分は行かなくてもいいかな？」

ポッピーピポパポがぴょこぴょこ動き回る横で、円いサングラスをかけ、先程出ていった二人と同じ白衣を、わざと袖を通さず肩にかけるという独特な格好をしている男も、CRのドクターである九条貴利矢だ。

「ま、応援が欲しい時には文字どおり飛んでいくからいいけど」

その場で軽くジャンプして飛ぶ仕草をする。すると、足部分がモザイクのような、黄色い粒子になり体が透ける。

そう、この男、ただのドクターではなく、一度死んでしまいバグスターとなってしまった過去を持つ。

これでもかなり濃い面子だが、CRのドクターに共通する最大の特徴は、ゲーム病の治療のために仮面ライダーに変身するということだ。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「通報があったのはこの辺りだな」

「何も居ませんね……」

通報があった病院近くの公園に駆けつけた2人は、特にバグスターが暴れることもなく、症状で苦しんでる人が見当たらないことに疑問を抱いていた。

「もしかしてイタズラ？っ、うわっ！？」

CRのドクターの一人、宝生永夢が油断した隙をついてどこからか光線が飛んできた。しかし、ギリギリのところで気づいて避けたので頬にかする程度で済んだ。

遊具の陰からバグスターが現れる。

周りで遊んでいた子供たちや親を逃がしたあと、二人はゲーマドライバーを装着し、懐からガシャットを取り出す。

「術式レベル2」

「大変身！」

二人同時にガシャットを起動させ変身ポーズをとり、ドライバーにセットする。