第4話:悪夢のrestart #3 ページ18
「まさか、言ったそばからか!!」
飛彩が、珍しく目を見開いて驚きの声をあげる。
いくら天才外科医でも、先程の自分の言葉がこうも早くに実現してしまうことは予想外だったようだ。
しかし、一時すると、続々と来ていた通知が止んだ。
「あれ、止んだ! えーと、合計で13件通報がきてるよ! もー、前みたいにバクスターウイルス大量蔓延とかじゃなくてよかったよ〜」
思いの外早く通知が止まり、ポッピーが通報件数を読み上げ、少し安堵の声を漏らす。
「だが、10件も通報というのも異常だ」
「確かに気になりますけど、今はとにかく、患者の元へ急ぎましょう! ポッピー、このことを貴利矢さんにも伝えて!」
「了解!」
そうして永夢たちは、それぞれ手分けして通報元へと向かった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
『マイティ クリティカル フィニッシュ!!』
「ハアッ!!!」
「うわあああ!!」
ドガーン!!!
永夢が変身した仮面ライダーエグゼイドによって、通報のあった川原で13件のうち、最後の患者のバクスターウイルスを撃破した。
「ウイルスは完全に消えてます。 もう大丈夫ですよ」
「あ、ありがとうございました!!」
変身を解除した永夢は、無事に完治した患者を笑顔で見送るとその場でへたりこんだ。
「大丈夫か、永夢?」
「……うん、大丈夫。 ちょっと数が多かったから疲れただけ」
最近ではバクスターが出る頻度が少なくなってきていたため、急に今回の件数での戦いは、少しキツかったようだ。
永夢と一緒に戦っていたパラドが心配そうに顔を覗き込む。
「終わったか、小児科医」
「あ、飛彩さん」
別な患者の治療が完了した飛彩もやってきた。
永夢の側に来ると、手を貸し立ち上がらせる。
「すみません、ありがとうございます。 それにしても、今回の通報はたまたまだったんですかね? ウイルスも特殊なものはありませんでしたし」
「そうだな、どうやら偶然に偶然が重なっただけのようだ。 しかし、ガシャットの所在が分からない以上、まだ油断はできない」
また、ゼロデイのような惨劇を繰り返したくはないからな。 という、最後に言った飛彩の小さな呟きに永夢は力強く頷いた。
「ゼロデイ。 バクスターウイルスが初めて蔓延した日。 そして、その原因となったのが世界で初めてバクスターウイルスに感染した、宝生永夢という少年。 ___君がそうだね、仮面ライダーエグゼイドの宝生永夢くん?」
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マスヲ(プロフ) - 沙希子さん» コメントありがとうございます!続き、なかなか詰んでますが頑張ります(*´∀`) (2018年2月8日 19時) (レス) id: cdde5da778 (このIDを非表示/違反報告)
沙希子(プロフ) - 続きが気になります! (2018年2月7日 4時) (レス) id: a33839698c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マスヲ | 作成日時:2018年1月28日 3時