14 - 1 想いの歌 ページ9
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「どう、俺達を散々振り回して作ったステージの景色は」
沢山の皮肉が込もった台詞に、英智は笑う。
「凄く良いよ
この後に、僕達と君達が戦うんだって想像するのも
ゾクゾクする、興奮するよ、最高に楽しい」
「エッちゃん悪趣味…
…てか、ジャッジメントは俺達が勝つ、って事で良いのかな、それは」
そう言った凛月に、英智は表情を変えず首をかしげた。
「それは、君達の頑張り次第だよ
それ次第で、どうとでもなる
Trickstarみたいに、君達も変革してみたら良いよ」
「俺達、汗水垂らして頑張るようなユニットじゃないから」
マントをひらりと揺らして、そう言う凛月に
英智はマイクに手を添え、呟くように言った。
「でも、凛月達は僕達にKnightsを解散させることも、Aを横取りさせることも
どっちも許さないんだろう？
だから、今こうしてこの場にいる
勝てると思う一番の最適解で、僕達に挑んでいる」
笑って客に向き直り、英智は言った。
楽しそうに、ほんの少し、悲しそうに。
『今日は楽しんでいってほしいな
僕の友達の、最高の舞台を』
マイクを僅かに話してまた、小さな声で。
「…だから凛月は、そんな顔で僕と相対してる
見たことないよ、凛月のそんな顔」
目を細めて笑う英智に、
凛月は凛とした双眼を真っ直ぐ英智へと向け、ふいと背けた。
『楽しんでいってね〜…
ちょっと本気、出しちゃうから…♪』
舞台袖をちらっと見た。
少し息が上がった泉に、嵐が心配そうな顔をしている。
その泉は、緊張気味の司に何かを吹き込んでいるようだった。
前まで幼いひよっこだった司が、凛とした眼をステージに向ける。
その瞳に後押しされるように、凛月はマントを翻し、一歩前に出た。
「俺にだって、背負うものがある
負けちゃいけない理由があるの」
舌を出して、凛月は歌い出す。
優しく、でもはっきりとした声で。
美しいサイリウムを前に、気高く舞った。
「…すっかり、Knightsじゃないか
……不器用だね、君達の感情の表し方」
彼らを繋ぐのは、”歌”。
それぞれの、声だけ。
大切だからこそ、言えない言葉を、歌に込めて。
ひとつの曲に、それを詰め込む。
溢れそうなほど、たくさん。
空から降り注ぐ雨のように。
「…絶対に負けてやらない」
その想いは
歌声と共に、天へと響く。
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まひる(プロフ) - *ピンク*さん» ありがとうございます、嬉しいです(*´ω｀)これからの物語も楽しんでいただけるようなものであれば幸いです〜(人*´∀｀) (2019年10月17日 21時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
*ピンク*(プロフ) - いつも楽しく読んでます！！更新頑張ってください！！！！！ (2019年10月17日 20時) (レス) id: dc0ff62b63 (このIDを非表示/違反報告)
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