43 . 選択肢 - Alternative ページ44
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赤い紙をつまみ上げて、彼は口を開く。
「…生か死か選べ、文字のセンスが皆無だな」
『…悩むまでもないでしょ
あんたらが死を選ぶとは、思えないんだけど』
「…誰も、死を選択するとは言ってない
これが意味する生は、あいつから逃げること
死は、あいつに抗うこと。
……要するに、あいつに抗って死にに行くか
…このままただひたすらに逃げて、あいつから遠ざかるか」
「そうすれば生きられるからねぇ、楽に。
…………でもまぁ、俺達にとって、あいつは…いや、あの人は、それほど簡単に片付けて良い人じゃないんだよ」
アイスブルーの瞳が、凛月くんを捉える。
泉がそう言った後、彼はふぅとため息を吐いた。
「……そろそろ限界かな」
『…え？』
目を細めた彼は、力無く笑って手を握りしめた。
「…Aが俺の事を思い出すのももう、……時間の問題」
「…れおくん」
『…ねぇちょっと、何の話？
Aが何なの？』
「リッツ」
少し顔色を変えた凛月くんが、彼の声に肩を揺らす。
恐る恐る、彼を見た凛月くんが静かに、顔を歪める。
『……何を、言うの？』
「…聞いて」
『何でそんな悲しそうな顔してんの？』
「…聞いてほしい」
『嫌、聞きたくない……
あんたは今から俺に、酷いことを言う』
「そう。
でも、聞け」
『何回も言わせないでよ…！！
ぜっっったい、嫌だっ………！！！！」
凛月くんの大声が、キィイイインと頭に響く。
声に、泉は目を瞑り、意味もないけれど、耳を塞いだ。
駆け出して、廊下に消えてった凛月くんの背中を眺めて、
彼はただ、ぼんやりと黙っていた。
駆け出した彼を止めるでもなく、追いかけるでもなく
ただ、座って、黙っていた。
居心地の悪い沈黙が、部屋には満ちている。
「…
凛月ちゃんに何かしたわけ？」
耳を塞いで突然現れた嵐は、彼に向かって軽く目を細める。
けれど彼はまた、何の意味もなく笑った。
困ったように、でも、ちょっとだけ安心したように。
…少しだけ、悲しそうに。
「…何でこういうときばっかり、笑えないかな」
悲しい悲しい過去の選択が今、
結末を迎える。
「…許せリッツ
これは俺が選んだ事だから」
その
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44 . 存在 - Alive→←42 . 悪夢 - Nightmare
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まひる(プロフ) - L:eta-starさん» 魔法の名前は、例えば炎系統魔法でしたら、火に関連する英単語とかを参考にさせていただいています！楽しんでいただけて嬉しいです(*´｀*) (2018年3月18日 20時) (
レス) id: 203be79402 (このIDを非表示/違反報告)
L:eta-star - （続）名前入力忘れました！すみません:;(∩´`∩);:とても面白かったです！応援してます！ (2018年3月17日 22時) (レス) id: e6de48871a (このIDを非表示/違反報告)
（名前） - とても素敵なお話ですね！全員がかっこいいです！！！！まひるさんは魔法の名前など、自分で考えて作っているのですか…??? (2018年3月17日 22時) (レス) id: e6de48871a (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - まおりぃぬさん» ありがとうございます！！そう言っていただけると嬉しいです笑笑ご期待に答えられるように頑張ります(*´∀｀*) (2017年7月15日 21時) (レス) id: 203be79402 (このIDを非表示/違反報告)
まおりぃぬ - 続編頑張ってください！どこまでもどこまでもd((ry 愛しております！！！(←怖い。)楽しみにしています！ (2017年7月15日 20時) (レス) id: 053800845a (このIDを非表示/違反報告)
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