抱き枕過剰摂取 3【国見英】

RIVAL...?　10 ページ45

「はぁ、、、」


その日の放課後、私は重い足取りで体育館へと向かっていた。


つい勢いに任せて京谷さんにあんなこと言ってしまったのを猛烈に反省している所だ。


及川先輩から「連れ戻してほしい」と頼まれていたけど


あんな風に啖呵を切ってしまった以上、京谷さんが部活に戻ってきてくれるのはほぼ難しいだろう。


ほぼ、とうか確実に、と言った方が的確か。


及川先輩にも謝らないとな、、、











「お疲れ様です、、、」


と体育館に入るなり


「おいA、大丈夫かよ」


矢巾が小走りで私の方に向かってきた。


大丈夫かよ、、、って何のことだ？


「矢巾お疲れ様。大丈夫って何？」


「お前、別のクラスの男子生徒と激しめに言い合いしたってきいたけど」


「うぇ！？、、、っゴホッゴホ、、、」


突然核心を突かれ、思わず咳きこんでしまう。


まって、なんで矢巾が知ってるんだ。


あの場には居なかったはずだけど


「おい汚ぇな、、、」


「汚いは失礼、、、っていうかなんで知ってるの」


「噂で回ってきた」


「噂、、、、」


人間って怖い


そんな一瞬で噂がまわるなのか、、、、










「その反応見るようじゃ事実かよ」


「ま、、、まぁ事実じゃないと言えば嘘になる、、、」


「男相手に言い合いするとか何してんだほんと、お前も一応女なんだから気をつけろよ」


「一応は余計では」


「なんかバレー部の件で揉めてたって聞いたけど、何があったんだよ」


「あぁ、、実は」


と矢巾に事の真相を話そうとしたと同時に










「あ、マネちゃん矢巾ちゃん、お疲れさまー」


と及川先輩が体育館の中に入ってきた。


そうだ、及川先輩にも今日あったこと話さないと、、、


そして謝らないとな。










「及川先輩お疲れ様で、、、、、ゲ」


「ゲ？」


及川先輩に挨拶をしたと同時に、及川先輩の後ろを付いて体育館に入ってきた人物を見て思わず「ゲ」なんていう汚い言葉が出てしまった。


矢巾も私の言葉が気になったのか、復唱してくる始末だ。

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