抱き枕過剰摂取 3【国見英】

おまけ　４　〜弟編〜 ページ33

「はぁ〜、、、可愛すぎる、、、」


「でしょ」


英君と付き合い始めて1カ月が経とうとしている今日。


久し振りのオフの日、私は英君の家にお邪魔していた。






「ずっと名前聞きたかったんだけど、こてつって名前がぴったりすぎる、、、」


私は国見君の家族の柴犬を、これでもかと言うほどに撫でこねくり回していた。


名前は「こてつ」らしい。


ちなみに名付け親は英君。


まぁ英君ぽいというか、なんというか。


「男だから強そうな名前が良かったんだよね」


とこてつをなでながら命名理由を教えてくれる英君。








ちなみに今日、英君の両親とお姉さんは出掛けているらしい。


そんな中誘われたもんだから緊張していたけど、まさかこてつと遊ぶためだったとは


なんだか期待しているみたいで恥ずかしい。







とここで


「ワン」と鳴きながらこてつが私の身体に飛びついてきた。


「おわっ！」


私は飛びつかれた勢いのまま後ろに倒れる。


「大丈夫？」


と英君が心配して顔を覗き込んでくれる。


急に見下ろされたもんだからドキッとしてしまう。






「おいこてつ、ダメだろ」と言いながらこてつを優しく撫でる英君。


いいな、、、なんて少しだけ嫉妬してしまう。


「うん、大丈夫。なんもともないよ」


私がゆっくり起き上がると


「こてつの毛、付いてる」


と言いながら英君の手が伸びてくる。


「え、どこ？」


と自分で取ろうとしたのも束の間


「ここ」といい頬についていた毛を英君が取ってくれた。


英君が触れた頬の部分が、少しだけジンと熱くなったのが分かる。







私がそんなことを考えながらボーっとしていると


「じゃあこてつはリビングで大人しくしててな」


といい、英君が立ちあがった。


「え、どこいくの？」


私もつられて立ち上がると


「俺の部屋、今度はAのこと可愛がる番」


といい口角をあげた英君。


「え、、、」


とどう反応するか迷っていると


「期待してたくせに」


といい再度私の頬に触れた。







「な、、、なんでわかるの」


「Aの事好きだから、何でもわかるよ」


恥ずかしげもなくサラッという英君。


本当、これだけはいつまで経ってもなれない。








「行くよ」と部屋まで案内してくれる英君。


こてつ、ごめん


と心の中で一言こてつに謝り


後を付いていくように英君の部屋に入った。




〜弟編 ｆｉｎ〜

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