sleepy 4 ページ5
「休憩終わりー！」
きっかり20分後に練習を再開させる及川先輩。
そう言えば国見君起きれたかな
周りを見渡してみると、体育館内にゆっくりと入ってきた国見くんが目に入ってきた。
よかった、どうやら起きれたみたいだ。
国見君もこのまま練習に参加するもんだと思っていたが、なぜか国見君は私に向かって来ている。
な、、なんだ？
彼の行動を目で追っていると
「これ、先輩のカーディガンですか？」
と言いながらカーディガンを私に差し出してきた国見君。
あ、そうだった、さっき掛けてあげたんだった。
「そう、私の。
風邪ひいちゃいそうだったから勝手に掛けちゃったの。ごめんね」
私は一応国見君に謝罪をする。
「いえ、ありがとうございました」
「どういたしまして」
と国見君からカーディガンを受け取ろうとするも
グッと強く引っ張られてしまい、取ることができない。
なんだ？
彼の行動はどうも読めない。
「どうしたの？」
何事かと思い、国見君の目を見る。
こう至近距離でまじまじと国見君の顔を見たのは初めてかもしれない。
「A先輩って、柔軟剤なに使ってます？」
「え、柔軟剤？」
柔軟剤は確か、、
「あの猫のイラストの柔軟剤使ってるかな、、、ピンクの」
私が答えると「そうっすか」と納得したような様子を見せた国見君は、カーディガンを私に渡すと練習に戻っていった。
何だったの、、？
彼のすることは予想ができない。
彼の行動に対して頭にハテナを浮かべながら
私はカーディガンを羽織り直し、マネージャーの仕事を再開させた。
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作者名：ますだ | 作成日時：2023年10月25日 2時
