sleepy 37 ページ38
とここで
「どうした、こんな所で」
後ろから声をかけられる。
「あ、若利、、、。ドリンク作ってたの。」
声をかけてきたのは若利、体育館の外に飛んだボールでも取りに来たのか、左手にはボールを持っている。
「やたらと多いようだが」
出来上がったドリンクをみて少し驚いた顔をする若利。
「あ、うん。白鳥沢のも一緒に作ってるから」
「そうか、悪いな」
「気にしないで、私から申し出たことだ、、、ックシュン！！！」
話している途中で特大くしゃみをかましてしまった。
「寒いのか？ジャージは？」
「あぁ、実はさっき濡らしちゃって。今乾かしてるところ。ほらあれ。
乾かしている自分のジャージを指さし、若利に説明する。
「ちょっと待ってろ」
「え、うん」
とスタスタと体育館内にもどっていった若利。
「これ、使え」
数秒後に戻ってきた若利は、自分のであろう白鳥沢のジャージを私に渡してきた。
「え、悪いよ。借りたら若利が寒くなるじゃん」
「俺は基本的に運動中はジャージは着ない」
「だから受け取れ」とさらにジャージを差し出してくる若利。
「じゃ、じゃあありがたく、、お借りします、、。」
申し訳なく思いながらも若利からジャージを受け取る。
「じゃあ練習に戻る」
というと若利再び体育館に戻っていった。
若利に借りたジャージを羽織る。
「いや、でっっか、、、」
案の定ジャージは大きい、でも温かくて助かる。
しばらく借りておくかと考えながら、私はドリンク作りを再開させた。
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作者名：ますだ | 作成日時：2023年10月25日 2時
