sleepy 35 ページ36
予想はあたっていたようで、体育館の外を見ると「白鳥沢学園」と書かれたバスが止まっていた。
さすが強豪、専用のバスまであるのか。
と感心しながら見ていると、中から部員たちが下りてくる。
私はある人が下りてくるのを待つが、一向に降りてくる気配がない。
いないのかな、、、、
と思ったその時
あ！降りてきた。
特定の人物を見つけ、思わず駆け寄り声をかけた。
「若利！久しぶり！」
探していたのは牛島若利。
私の幼馴染だ。
「、、、あぁAか。久しぶりだな。」
私の顔をみて3秒停止した若利。
おそらくだが私の事を忘れていたのであろう。
まぁ自力で思い出したからよしとするけど。
とここで
「え、まってまって。何？マネちゃんとウシワカちゃんって知り合い？」
近くにいた及川先輩とほかの部員が私たちの事を交互に見ていることに気が付いた。
「あ、そうなんです。幼馴染なんです。ね？」
「あぁ」
「「「「「「「幼馴染ィ？！」」」」」」」
いきなり大声を出したと思ったら、見事に氷のように固まるうちの部員たち。
なんか最近声が被ることが多いな、、、
「あれ、言ってなかったでしたっけ？」
言ったような気もするけど
「聞いてないわ！」
と及川先輩が間髪入れずに突っ込んでくる。
以前伝えたと思っていたが、どうやら私の勘違いだったらしい。
「ちょっとウシワカちゃん！うちの可愛いマネちゃんに手出したら承知しないからね！」
私を抱き寄せ、若利に指をさす及川先輩。
「なんのことだ」
と若利は全く相手にしていない。
って、そんなことよりも
「及川先輩、ちか、、」
「近いです、及川さん」
及川先輩の身体が私から離れる。
私が言おうとした言葉に被せ、及川先輩を引き離してくれたのは
「あ、国見君。ありがとう」
「いえ、別に」
国見君だ。
国見君がもう少し遅かったら私が及川先輩を突き飛ばしていたところだった。
「あ、ごめんマネちゃんつい」
「いえ」
「いつまで騒いでんだクソ川！集合しろ！」
と岩泉先輩に活をいれられた及川先輩は、引きずられるように体育館の中へとはいっていった。
「ここのマネージャーだったのか」
と私を見ながら聞いてくる若利。
「前言ったじゃん、、」
「そうか？」
「まぁとりあえず合宿よろしくね」
「ああ」
若利と挨拶をかわし、私も先輩の元へ駆け寄った。
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作者名：ますだ | 作成日時：2023年10月25日 2時
