sleepy 33 ページ34
「あとは着がえか、、、」
家に付き、早速明日からの合宿の準備を始める。
部活用の鞄に荷物を詰め込む。
なんだか修学旅行みたいで楽しい。
持っていく着がえを準備しようと立ち上がった時
〜♪
スマホの着信がなった。
お母さんかな？
私に電話をかけてくるのなんてお母さんくらいだ。
と大方予想しながら画面をみてみると
着信：くにみ
と表示されている。
え、、、くにみ、って、あの国見君だよね？
間違えてかけてる？
出るか出まいか迷っていても、一向に着信が着れる気配はない。
間違えてたとしてもとりあえず出るか、、、
と私は着信をタップした。
「、、、、も、もしもし」
『あ、やっと出た」
驚いている私とは裏腹に、軽く返事をした国見君。
「国見君どうしたの？間違い電話？」
『なわけないじゃないですか』
「じゃあどうしたの？」
まぁ国見君の最初の反応からして間違い電話ではないだろう。
だとしたら要件はなに？
『いや、なんとなく。A先輩起きてるかなって』
なんとなくかい、、
と心の中で突っ込む。
「もう、電話する暇あるなら明日の準備しないと」
『もう終わりました』
「え、もう終わったの？」
『はい』
とさも当たり前のような反応をする国見君。
やることが早いな、、、、
「早いね、わたしなんてさっき始めたばっかり、、、」
『先輩のカーディガン、持っていけないんで困ってます』
と私の声にかぶせるように国見君が話し出す。
「え？カーディガン？」
『先輩から借りたやつ。さすがに合宿の時もっていって、それ嗅いで寝てたら俺やばいやつかなって』
あぁ、そういうことか、、、
「まぁカーディガンじゃなくても、タオルとか色々あるし」
『じゃあ後で貸してください』
「いいよ」
『よかった』
と安心したような声を出す国見君。
もしかしてそれを心配して電話かけてきたのかな。
『そういえば先輩、合宿で寝るときって教室に一人だけですよね』
「うん、そうだね」
『わかりました、じゃあこれで』
「え、ちょっと、、、」
と私の反応を聞くことなく、電話を切った国見君。
なんだったんだ、、、
まぁいいか。
追加で何枚かタオルも持っていこう。
私は国見君のために脱衣所からタオルを持ってきて、鞄の中にしまった。
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作者名：ますだ | 作成日時：2023年10月25日 2時
