sleepy 24 ページ25
「、、、、、ん?なんて?」
「抱き枕になってください」
いや、別に聞き返した理由は私が急に難聴になったからではない。
その言葉の意味が分からなくて聞き返しただけだ。
「抱き枕、、、って何?」
「抱き枕は抱き枕です」
会話が成り立たない。
「どういう事?」
「そのまんまの意味です」
何回も言うようだが会話が成り立たない。
私が困惑しているのを無視して、国見君は話を続けた。
―――――――
――――
――
「そういう事ね、、、」
「はい」
国見君の意見はこうだ
夜は私のカーディガンを借りることで眠れるようになったけど、朝方には起きてしまう。
早くに起きたせいで日中は若干眠い
なら学校にいる合間に先輩を借りて昼寝をすれば万事解決
というぶっ飛んだ内容の物だった。
「いい案でしょ」といい私に同意を求めてくる国見君。
「いい案かなぁ、、、」
良い案かと言われたら、素直にそうだねと言えないような内容だ。
「俺も眠れるし、先輩も俺の体調管理ができる且つ解決しやすい」
「ウィンウィンです」と断言してくる。
うーん
「じゃあ明日からそういう事で」
と私の意見も聞かずに帰ろうとする国見君。
「ちょっと待って」
「なんですか?」
「ほ、、本当にするの?」
「本当です」
と顔色一つ変えない国見君。
どうやら冗談ではないらしい。
えー、、、
と渋っている私を見かねたのか
「じゃあ明日から数週間、お試しってことにしません?」
「お試し?」
「はい。効果があるかも分からないですし、とりあえずやってみるってことで」
「まぁそれなら、、、」
「じゃあ決まり」と即答した国見君。
うちの部活の人たちはなんだってこうも強引なんだろうか。
「そうだ」
というとスマホを取り出した国見君。
「A先輩絡先交換しません?何かあったとき用に」
「あ、うんそうだね」
そう言えば国見君とは連絡先を交換していなかった。
お互いの連絡先を交換する。
「じゃ、先輩また明日」
「うん、また、、」
と国見君と別れてアパートへと向かった。
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作者名:ますだ | 作成日時:2023年10月25日 2時