sleepy 23 ページ24
その日も無事に部活が終わり、片づけを終えた私は靴を履いて外に出た。
すると
「あ、お疲れ様です」
と校門前で国見君に話しかけられた。
「お疲れ様、誰かと待ち合わせ？」
国見君の様子を見る限り、誰かと待ち合わせでもしているのだろうか。
「いや、A先輩のこと待ってました」
「そっか、私を、、、ん？私？」
「はい」といいポケットに手を入れる国見君。
なにか話でもあるのだろうか、、、。
「先輩行こ」
というと、先に歩き出す国見君。
なんか今ナチュラルにため口使われたような
「まって！」
私は慌てて国見君の後を追いかけた。
「なにか話でもあるの？」
「はい」
とは言ったものの、国見くんはなかなか話を始めようとしない。
何かあったのかな？
「そういえば今日は体調どうだった？」
沈黙に耐えられなくなった私から口を開く。
「昨日の夜しっかり眠れたんで、いつもより調子よかったです。」
「そっか、、、よかった」
「でもやっぱり朝方に起きちゃったんで、最後の方は少し眠かったです」
「そういえば朝方には目が覚めちゃったって言ってたね、、、」
完全に解決はしていないようだ。
「あと、A先輩の背中借りて眠れたんで少し回復しました」
と顔色一つ変えずにそういってくる国見君。
私がどんだけ焦ったと思っているんだ。
「それは良かった。でも大きく解決はしてないのがちょっとね、、、」
「眠れるようにはなってます」
「でももう少ししっかり寝ないと、、、」
うーん、どうしたものか、、、
「私の匂いってそんな落ち着くの？」
「かなり」
「へぇ〜、、、」
自分ではあまり分からない。
私の匂いをいつでも嗅がせてあげれるならそうしたいけど
「さっきは先輩自体暖かかったんで余計眠れた気がします」
ぬくもりってやつだろうか。
私の匂いと私の体温、、、
「私が抱き枕になるわけにもいかないしねぇ、、、」
とふと出た言葉。
その言葉につられて国見君がピタッと足を止めた。
「どうしたの？」
私が足を止めた瞬間。
「先輩、俺いいこと思いついちゃった」
「い、いいこと、、？」
なんだか嫌な予感がする。
「先輩、俺専属の抱き枕になってよ」
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作者名：ますだ | 作成日時：2023年10月25日 2時
