【歌い手】僕は妹をレンタルします【まふまふ】

７日目 ページ8

- you side -






まふまふさんのお友達だという人が

私のことをじろじろと見てきた。






じろじろ見られるのは

あの光景を思い出すから嫌なんだけどな…。




でもどうやら服を着せてくれるみたいで

今までは用意されていることが多かったから

一生懸命、クローゼットから探してくれている姿に少しだけ嬉しくなった。





手渡された大きめな Tシャツとパーカーと

一緒にバスルームに案内された。





男の人の一人暮らしには

少し大きめなバスルームだなぁ…

　
　
　
私はタオルケットを綺麗に畳んで

渡された Tシャツとパーカーを着た。




ほんのり香るまふまふさんの匂いは

なんだか落ち着く匂いだった。



　
　
でも、ぶかぶかすぎて袖から手が出ないや (笑)




着替え終わってバスルームを出ようとした時

聞こえてきた言葉にドアノブを回す手が止まる。





そ「てか"妹をレンタル"って…そんなことあるのかよ」

ま「僕もよくわかってないんです。そもそも頼んだ記憶もなくて…」








え____________






頼んだ記憶がない…？




その言葉と同時に私の脳裏によぎる記憶。





ついこの間まで私のお兄ちゃんだった人と

同じだということ_______________




　
　
『頼んだ覚えなんてねぇよ！！気持ち悪いｯ』
　




そう言って私に暴.力を振るったあの人

痛くて、辛くて、怖くて…

逃げられない恐怖の記憶が私を襲った。




思い出すだけで震えが止まらなくなって

私はその場に座り込んでしまった。


　
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