Crazy love

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ガラガラと静かに学習室の後ろのドアが開く。

振り返らなくとも、先輩だと信じて疑わなかった。

特進コース用の自主学習スペースを使う生徒は全くおらず、実際はただの空き教室だったからだ。

だから私は顔も上げず、数学の問題を解いていた。

その内にきっと後ろから抱きしめられるんだろうと。

けれどふと感じた違和感。

藤ヶ谷先輩とは違う香り。気配。足音。

振り返った私は、瞬間タオルで目を塞がれた。
一瞬しか顔を見ることは出来なかった。

慌てて立ち上がるも、後ろ手にして縛られる手首。ガムテープで塞がれる口。

男は２人だった。

これから何が起こるにしても、決していいことではないのは明らかだった。

恐怖で背中を大量の汗が伝う。心臓は今にも爆ぜてしまいそうにドクドク激しく波打っている。

足がガクガクと震えた。

バカにしたような笑いが聞こえた。
けれども彼等はそれ以外何も喋らなかった。

そのまま教卓の方へ引きずられ、黒板に身体を押し付けられる。

ブラウスのボタンが１つずつ、外されていく。

どんどん肌が外気に触れる感覚に、肌がぶわっと粟立った。

恐怖で立っていられず、ずるずるとしゃがみ込めば、両膝を強い力で割られ、ひっと喉が鳴った。

このままじゃ、まずい!!

頭の中で警鐘が鳴り響く。

精一杯声を出そうとした。

が、虚しくもタオルに吸い込まれて呻き声にしかならなかった。

逃げようと身を捩っても、後ろから抑え込まれた身体はびくともせずに、ブラウスも剥ぎ取られ、スカートもたくし上げられたのが分かった。

そして舐められる首筋。
ぞわりとした気持ち悪い感触に嘔吐きそうになった。

ブラがぐいっと下に下げられる。

これから起こるであろうことが恐ろしすぎて上手く呼吸が出来ず、息が苦しくなる。

女はこんなにも簡単に男にいいようにされる非力で無力な生き物なのだと思い知らされて涙が滲む。

気持ち悪い程湿った手が身体を這い回る。

先輩ではない手。
先輩と全く違う手。

こんな汚された自分に、先輩はきっと見向きもしなくなるだろう。

浮かれていた自分が惨めだった。

ほら、こんな扱いこそが本来自分には相応しい。

カシャカシャとカメラ音がした。



「さすがに強姦は、ヤバいよな」

「でも俺ヤリたくなっちったんだけど」



気持ち悪い。吐きたい。苦しい。怖い。

下着の上を何度も往復する指。その擦り上げるような動きに、必死で唇を噛み締める。

地獄の始まりだった。

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