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部活が盛んなこの高校は、芸能コースもある為に夜２１時まで学校にいることが出来る。
自主練習や自主学習、補講などに使うことが出来るようにという学校側の配慮だった。
それは自分にとっても有難い制度で、おかげで学校が閉まるギリギリまで勉強することができた。
19時を過ぎれば、さすがに図書室もほとんど人がいなくなり、居心地も良くなる。
夜の学校は、補講の生徒と○○ドで自主練をする生徒ぐらいしかおらず、とても静かで快適だった。
そんなある夏休みの夜遅い時間。
誰もいない図書室に入ってきたのは、藤ヶ谷先輩だった。
慌てて立ち上がって荷物を纏める。
早く逃げなきゃ。
心臓がドクドクと波打つ中、急いで荷物を抱えた瞬間、ズカズカと歩み寄られ掴まれる腕。
持っていた教科書やノートが机の上にバサッと落ちる。
怖い。
「何でハチマキ捨てたの？」
ハチマキ？
捨てた？
「体育祭の日、競技場入口近くのゴミ箱に捨てられてんの見た」
あの女の先輩が捨てたんだろう。
あの人が藤ヶ谷先輩の彼女なのかもしれない。
「彼女いる人に電話なんか出来ません」
震える声で言い返せば、
「そんな可愛いこと言うんだ、Aって」
腕を掴まれたまま、窓際の本棚の奥へと追い詰められていく。
「俺に彼女がいるの嫌？」
この人は頭がおかしいんじゃないかと思った。
理解出来ない、先輩が発する言葉全て。
「それはAだけを愛して欲しいって意味？」
「揶揄わないで下さい」
「質問に答えて」
とうとう壁に追い詰められ、両腕を取られ下半身同士が触れ合う。
嫌だ。怖い。息が苦しい。
「全部の女を精算すれば告白してくれんの？」
「そ、そういうことじゃっ」
「じゃあどういうこと？」
触れあっている場所が熱くて溶けそうで。
「A、もう俺のこと好きだろ？」
「あなたのことなんか何一つ知らないのにそんなわけっ」
ないっ。
紡ごうとした言葉は先輩の唇で塞がれ、飲み込まれる。
柔らかくて熱い唇が何度も優しく押し付けられ、やがて私の唇を食むような動きに変わる。
突き飛ばそうと思えば突き飛ばせるのに。
拘束されていない身体はいつでも身を捩ることが出来るのに。
なのにされるがままの自分。
ただひたすらぎゅっと目を瞑って、身体の中心からせり上がってくる熱に、甘い息が出そうになるのを必死に耐えていると、中心に甘い痺れが走って、先輩がくすっと笑った気がした。
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R(プロフ) - 続編の下書き終わるの待ってます！ (2020年7月16日 20時) (
レス) id: 6721bb2d67 (このIDを非表示/違反報告)
ミィ(プロフ) - 私の好きな、女性に冷酷な太輔くん、ここにいました！女の子をとっかえひっかえみたいな。ドンジュアンみたいですね。やっぱりハマり役ですね。でも、物語はちょっとツラい展開になってきましたね・・・ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 1dbee522b3 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - ayachokoさん» あやちゃん(TT)いつぶりだよっていうくらいの久々更新でごめんなさい。まだ読んでくれていたのですね涙。Fさんイイ男(あくまで自分的好み)に書きたいと思えば思う程出来なくて逃げました笑。ゆるゆるとですが頑張りますね(TT) (2019年9月1日 13時) (レス) id: ba5f8d5732 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - sioriさん» お久しぶりですw 悪い男なFさん私も大好きですが難しいです(TT)でもミュージカルのF様の素晴らしさに触発されたので再び頑張ってみようかと(><)。 (2019年9月1日 13時) (レス) id: ba5f8d5732 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - 良かった、更新された(涙)ドンジュアンのおかげだね(笑)私も栞ちゃんと一緒でしろたんの描くメンバーみんな大好きです！しろたんが描く悪い男、すごいかっこいいのでこれからも楽しみにしています。 (2019年9月1日 12時) (レス) id: 307c8bd05d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ましろ
| 作成日時：2018年12月18日 7時
