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ここが単なる高級男娼館とは決定的に違うところ。
誰もが利用出来るわけではない、幾重にも厳重な鍵がかけられた秘密の花園のアイドル達。
けれど何故こんなことが秘密裏とは言え、公然と罷り通っているのか。
どの権力と通じてる?
何よりも少年達は何故素直に従っているのだろう。
お金の為....?
それは間違いない。
夜の世界より体裁が良く、輝かしい将来が約束されているから?
けれどこんな年端もいかぬ時から異常な世界に足を踏み入れる理由は。
目の前で妖艶に腰を振り、胸をはだけて踊り歌う子達の中には、まだ性を知らない子だっているはず。
痛々しく見える程、扇情的で官能的で情欲をそそる芸。
その危うい魅力から目が離せなくなる程。
「気に入った子いますか?」
「え?」
「いたら呼べますよ。彼等は全員16歳以上なんで」
ニカの言葉に曖昧に頷いて、再び彼等に目を向ける。
疑問は尽きないが、ゆっくり1つずつ潰していくしかない。
「ここで働いているのは未成年だけ?」
「いえ、26ぐらいまでいます」
26...!!
私の中で消えかけていた期待が再び膨れ上がる。
「けどそういう人も見た目は凄い若いですよ。そうじゃない人は大人になるとあんまり需要がないから辞めていっちゃいます」
「辞めて行った人達は皆どうしてるの?」
「さぁ、そこまでは」
きちんと箝口令を敷いている?
満足する程の見返りを渡して。
「ニカみたいにJrと呼ばれる人達は何人ぐらいいるの?」
「200人ぐらいですかね。僕もよく知りませんけど」
ここからデビューを勝ち取り、芸能界で生きているデビュー組は100人にも満たない。
それは半分以上は脱落するか、経営側に回ることを意味する。
いくらデビュー組が稼いでくるとは言え、Jrと言われる少年達を育てるのは莫大の金と労力がかかるはずで。
ここはその為の資金作り?
「今夜は何人ぐらいのJrがここに?」
「突発的な仕事がない限り、シフト制だから30人ぐらいかなぁ。あ、でも部屋持ちは指名されまくってるから毎日のように来てる人もいるけど」
そこまで言うとニカがはっとしたように自分の口を手で押さえた。
「ごめんなさい。ついタメ口で」
「そんなこと」
私はほっとして微笑んだ。
「タメ口でいいよ。むしろそうして、ニカ。その方が私が嬉しいから」
「で、でも」
「ニカはその方が絶対人気出るから。それからもっと笑って」
私の言葉に、ニカが嬉しそうに八重歯を見せて笑ってくれた。
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ましろ(プロフ) - clubwonderさん» お待たせしていてごめんなさい;;やっと書き始めることが出来たので....相変わらずちまちま更新になるかとは思いますが、どうかお付き合い下さいませ!! (2018年8月10日 20時) (レス) id: ba5f8d5732 (このIDを非表示/違反報告)
clubwonder(プロフ) - お忙しいのか中々更新されないですね…。気長に待ってるので、このまま終わるという事にはならない事祈ります!続きが気になって仕方ないです! (2018年7月28日 1時) (レス) id: 697db724dd (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - みゆさん» 最近なかなか更新出来ずにごめんなさい;;また近々再開しますのであともう少しだけ待っていて下さいね!温かいお言葉本当に有難うございます。とっても嬉しいです^^ (2018年7月9日 0時) (レス) id: ba5f8d5732 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - sioriさん» siori様、しばらく更新せずにごめんなさい;;次の章では彼等sideも出てくるので全容が明らかになるかと。ってそんな大したこともないんですけどね(笑) (2018年7月9日 0時) (レス) id: ba5f8d5732 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - clubwonderさん» お返事遅くなってごめんなさい;;毎日覗きに来てくださっていたなんて嬉しくて泣きそうです。今少しお休みしていますが、今月末からまた書き進めようと思っていますのでもうしばらく待っていて下さいね。本当に読んで下さって有難うございます! (2018年7月9日 0時) (レス) id: ba5f8d5732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2018年5月8日 18時