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何処までが演技かなんて分からない。
もしかしたら全部演技なのかもしれない。

それでも。

まるで嫉妬して、怒っているみたいなミツの口付けに嬉しくて必死に応えている自分は相当滑稽だ。

口内に差し出される舌に自分から絡みついて、飲み込めない唾液が口端を伝う。

「はっ、んっ、ハァ....、ん」

甘い息が鼻から抜けていく。

もっと、もっと深くまで。
もっと、もっと激しく。

何も考えられなくなるくらい。

そう思う反面、心まで攫われない為に頭の中は必死で冷静であろうとする。

誰にも見せられない。
誰にも渡せない。

心だけは。

「大丈夫だよ、A」

何度も角度を変えてするキスの合間に、ふいにミツが囁く。

「全部溺れていいよ」

やめて。

そんなこと言わないで。

至近距離で私を射抜く意思の強い瞳。

思わず甘えたくなる、頼りたくなる大好きな目。

『Aを苛めた奴等、誰だよ!教えろ!俺がぶっ飛ばしてくる』

『泣くんじゃねーよ。俺がいるだろ?』

『いつかお前にお洒落な服とかアクセサリーとか靴とか欲しいもの全部プレゼントしてやってさ、めちゃくちゃ美味いもん食いに連れってやりてぇ』

涙が頬を伝う。

何も言わずに、そっと指で拭ってくれるミツに、また泣きたくなる。

教えて。

お願い。

蒼月の居場所を教えて。

ミツをじっと見つめれば、鼻と鼻が触れ合い、お互い見つめ合ったまま重なる唇。

そのまま舌が絡み合う。

「はっ、んっ、ぁっ、ハァ、ンンッ」

苦しい。

愛しい。

苦しい。

「ハァ....抱きたいっ....」

ミツの狂おしい程渇いた声に、心が、身体が震えるほど感じた。

着物を脱ぎ捨てたミツの鍛えられた胸板と腹筋に釘付けになる。

色は匂へど 散りぬるを──

「ミ....ツ....」

美しい少年達との夜は浅き夢。

「Aっ!!」

押し倒され、身体を割られ、熱い塊が一気に中へ入り込んで来る。

浅き夢見じ 酔ひもせず──

どうか、あなた達は、あなただけは、散ることなく咲き誇って。

飛べないなら走って。
走れないなら歩いて。
歩けないなら這ってでも。

光が射す方へ。

「あっ、ぁぁっ、んっ、んぁ、ぁぁっ!!」

「Aっ、Aっ、ハァ、っ」

ただ這い上がればいい。
後ろなど振り返らずに。

後悔など死んでからすればいいのだから。

「Aっ、あっ、出....るっ!!」

そう言って大きく脈打つミツ自身に、私も同時に弾ける。

荒い息を私の顔に浴びせながら、ミツが私の上に崩れ落ちた。

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ましろ(プロフ) - clubwonderさん» お待たせしていてごめんなさい;;やっと書き始めることが出来たので....相変わらずちまちま更新になるかとは思いますが、どうかお付き合い下さいませ!! (2018年8月10日 20時) (レス) id: ba5f8d5732 (このIDを非表示/違反報告)
clubwonder(プロフ) - お忙しいのか中々更新されないですね…。気長に待ってるので、このまま終わるという事にはならない事祈ります!続きが気になって仕方ないです! (2018年7月28日 1時) (レス) id: 697db724dd (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - みゆさん» 最近なかなか更新出来ずにごめんなさい;;また近々再開しますのであともう少しだけ待っていて下さいね!温かいお言葉本当に有難うございます。とっても嬉しいです^^ (2018年7月9日 0時) (レス) id: ba5f8d5732 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - sioriさん» siori様、しばらく更新せずにごめんなさい;;次の章では彼等sideも出てくるので全容が明らかになるかと。ってそんな大したこともないんですけどね(笑) (2018年7月9日 0時) (レス) id: ba5f8d5732 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - clubwonderさん» お返事遅くなってごめんなさい;;毎日覗きに来てくださっていたなんて嬉しくて泣きそうです。今少しお休みしていますが、今月末からまた書き進めようと思っていますのでもうしばらく待っていて下さいね。本当に読んで下さって有難うございます! (2018年7月9日 0時) (レス) id: ba5f8d5732 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましろ | 作成日時:2018年5月8日 18時

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