花の舞う街

＊ ページ36

私を酔わせる甘く優しい声。
私を溶かす身体の奥の熱を引き出すようなキス。
私を狂わせるしなやかで綺麗な指。



太輔の熱さに溶けていく身体───。


「っ、もっとっ、声、聞かせてっ、Aっ」

部屋中に響いているであろう結合部から聞こえる卑猥な水音と肌と肌がぶつかる音に羞恥で目眩がする。

「ねぇ、声っ、何で我慢してんのっ」

「んっ、ぁっ、ぁ､ﾊｧ....んっ」

「ねぇ、気持ちいって、いかせてって言ってよAっ」

ズンッ。

「んぁぁっ」

下から捩じ込むように奥まで突かれ、その衝撃に一瞬意識が飛んだ。

「可愛い声....」

うっとりと太輔が耳元で囁く。

まるでミツに見せつけるかのように、背後から私を翻弄する太輔。

ミツの前で脚を広げさせられ、腰を捕まれ、太輔の膝の上で弄られる身体。女を知り尽くした太輔から与えられる快感に私はただ啜り泣くことしか出来ずにいた。

「北山もキスしてやれよ」

「藤ヶ谷....」

ミツの掠れた声に、身体の奥がジンと疼いた。

「あっ、はっ、めっちゃ締まるっ、んっ」

太輔が小さく喘ぐ。

「北山っ、来いよっ」

「俺は....」

「はっ、そう言って、ソコそんなに固くしてんじゃんっ」

その言葉に、ずっと目を閉じていた私はミツの身体を見た。

ミツの乱れた着物の間から盛り上がった下着が見えて、思わず身体の奥がぎゅっと疼く。

「ほら、Aも興奮して、るっ、んんっ」

「んああっ」

太輔の固い大きなモノが中で大きく掻き回されて、悲鳴のような声が出てしまう。

「やりたいくせにっ、はっ、かっこつけてんじゃねーよっ」

下から突き上げられると同時に、胸の突起をきゅっと摘まれ、首筋を舐められ、私が達したのが太輔には分かったのだろう。

「中っ、あっ、すげぇひくついてるっ....ぁっ、い、くっ」

奥で太輔のモノが大きく波打つ。

ドクンドクンッ

後ろからぎゅっと強く私を抱きしめ、やがて私にもたれるようにして息を整える太輔。

「すげー気持ち良かった」

掠れた声で囁かれ、顎を摘まれ後ろを向かされた私の唇に、太輔のぽってりとした柔らかな唇が重なる。

「今度は向かい合ってしよっか？」

そう言って太輔に腰を持ち上げられた瞬間、私の身体はミツに攫われる。

「ミ、ミツ....？」

息も出来ないくらい強く抱きしめられて、ミツの腕の中で壊れそうなくらい激しく波打ち出す心臓。

「俺だけに溺れてって言ったじゃん」

ミツの不機嫌な声に、太輔の密やかな笑いが重なった。

＊→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す