触れる F ページ43
噛みつくようにキスをすれば、苦しそうに息を洩らすAに興奮する自分がいて。
Aの唇を舌で抉じ開け、咥内を侵しまくる。
もう止めらんない。
舌と舌が触れる度にズクリと疼く下半身。
「ンッ、んんっ..」
角度を変えて何度も舌を絡めていると、痛いくらい立ち上がってしまったモノが切なくて、自然と腰が揺れてしまう。
「ハァ...ンン....ハァ」
こんなに深いキスをしたのは久しぶりだった。
俺を拒まず受け入れているAの真意を俺は怖くて訊くことが出来なかった。
きっと同情、憐憫、北山への不信感や、瑞希への悔恨の念、そういったもので俺を受け入れてるだけだから。
決して愛ではなく。
それでもいい。
今はそれでも。
どんなカタチでも俺がAにとって少しでも役に立つのなら。
Aを傷つけた北山に心を預けないで。
今、傍にいる俺をちゃんと見て。
俺に心を開いて。
弱さも醜さも全部見せてよ。
A...!
Aの熱く柔らかい咥内を舌で感じて、乱れた息遣いを聴いてるだけで、俺はどんどん上り詰めて行く。
やば...もう我慢出来ない...かも。
キスだけでイキたくてイキたくておかしくなりそうで。
俺はAに口づけを落としながら、片手でベルトのバックルを外し、ジーンズを下着ごとずり下げた。
情けない姿なのは百も承知だった。
「ごめ...A...ごめん、俺...」
Aの中に入りたいとヒクつく自身を鎮めようと、俺は自分で自身を握った。
こんな余裕ない姿晒すとか...
羞恥で顔が熱くなる。
それでもAのことはもう絶対に傷つけたくなくて、なけなしの理性を総動員して踏み留まって、俺はAの唇を吸いながら自身をゆっくりと擦りあげた。
「んっ、ハァ....」
それに気づいたAが目を見開く。
「ごめ...自分でする...から...ハァ」
このままにしたらAをどうにかしてしまうから。
「好き...」
譫言のように呟きながら、Aの顔中にキスを落とした。
「ごめんな...好きになって...」
もう抑えられない、隠せない。
たとえ1つになれなくても、俺はAと一緒に眠れたら、それ以上は何も望まないから。
Aがこの先も北山を愛し続けたとしても。
お願い、俺から離れていかないで。
「A...好き...」
その時だった。
Aが俺の目を見て、泣きながら微笑んだ。
俺の両頬に手を伸ばし、そっと挟み込む。
そして。
「藤ヶ谷さん...」
俺の顔を引き寄せ、優しいキスをした。
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ましろ(プロフ) - キスマイさん» うわーーん嬉しいです。いつも丁寧に読んで下さって本当に有難うございます。その上温かいコメントまで。毎回励まされ勇気づけられているんですよ。ちょっと挫けそうなくらい暗い展開が続きますが、最後までお付き合い下さったら嬉しいです^^ (2017年7月8日 13時) (レス) id: 0880e3292b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - sioriさん» ラストに近づくとしんどくなって書くのが遅くなる私の悪い癖が;;;;頑張ります、頑張って次は明るいお話しを書きますよ←本当かい(笑) (2017年7月8日 13時) (レス) id: 0880e3292b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - みきさん» 嬉しいお言葉有難うございます。自分でも続きを書いていてあまりに堂々巡りで嫌になってしまうんですが、そう言って頂けると勇気が出ます(単純)不完全な3人が悩みに悩んで出す結論をどうか見守って下さい。読んで下さり有難うございます^^ (2017年7月8日 13時) (レス) id: 0880e3292b (このIDを非表示/違反報告)
キスマイ(プロフ) - 何度もすみません。読み終わるたびに、毎回お星様の一番右をポチッと押してしまうくらい、この作品が大好きです! (2017年7月4日 13時) (レス) id: ecf182a48a (このIDを非表示/違反報告)
キスマイ(プロフ) - (続きです)応援しています。みっくんの結婚した事実を知ることはあるのか、知ったらどうするのか、どっちを選ぶのか、選ばないのか、いろいろ考えながらとても楽しみにしています。素敵な作品を読めて幸せです! (2017年7月4日 13時) (レス) id: ecf182a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2017年5月23日 17時