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自宅へ T ページ43

「ユウタが学校から帰ってくるまでには家に帰すから」

ちょっとこの近所から離れよう。

オレは自分の帽子をAの顔が隠れるように被せた。

近所の誰かがに目撃でもされて、Aがあらぬ噂を立てられ、それがダンナの耳まで入り、暴力へ結びつくことだけは絶対に避けたかったから。

「ゆ、裕太、どうして」

Aは帽子を目深に被ったまま、震える声を出した。

「どうして...来たの?」

「Aさんのことを救いに来たんだよ。オレはAさんに救われたから。だから今度はオレがAさんを救うから」

「やめてっ」

Aが大きく首を振った。

堪えきれない小さな嗚咽がAの口から洩れれる。

「駄目...そんなの...駄目」

「オレはもう7年前のガキじゃないよ。Aさんのこと、ちゃんと守れる。だから安心してよ」

Aは何も答えなかった。

嗚咽だけが静かな車の中でずっと聞こえている。

オレは黙って車を走らせた。

お願い、もう楽になって。

独りで泣いたりしないで。

オレがいるから。
傍にいるから。

やがて自分のマンションに辿り着く。

「とりあえず上がって。汚いけど」

オレが住んでいるマンションとAが済むマンションは、都心を車で走らせても40分ぐらいの距離だった。

「意外と近いところに住んでたんだね」

オレはAをソファに座らせ、キッチンで珈琲を淹れる。

「裕太」

心細そうに小さな声でオレを呼ぶAの声に、涙が零れそうになるのを必死に堪える。

「はい、珈琲。どうぞ」

「ありがとう」

Aがそっとマスクと眼鏡を外す。

その腫れあがった場所にオレはそっと触れた。

「ねぇ、色々説明する前にさ」

キスさせて...?

オレの囁きに、Aの目から大きな涙が零れ落ちた──

キスしか T→←再会、再び T



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ayachoko(プロフ) - ましろさん» 初期でこんな面白いのかけるんですか( ; ゜Д゜)サディスティックLOVEを読んだ時から思ってました(*^^*)なんか男性の狡さとか女性の男性受けする立ち振舞いとかわかっててすごいなぁと思ってまして…(’-’*)今のましろさんが書く玉ちゃん、読みたいです(*≧∀≦*) (2017年5月12日 23時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - ayachokoさん» ぎゃあ、初期の作品クサすぎて(爆)読まれるの恥ずかしいです;;わ、分かりますか?遥か昔、ちょっとだけ夜の世界にいたことあります(笑)ayachokoさんに言われてまた玉ちゃんも書いてみたいなぁってちょっと思いました♪ (2017年5月12日 20時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - そして玉ちゃんかっこいい!!(*≧∀≦*)ましろさんの書く藤北玉はみんな素敵すぎて選べませんっ←違う 続き気になって止まらなくて、今からご飯慌てて作りますっ(笑) (2017年5月12日 17時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - 途中すごく切なかったけど最後には幸せになれて安心しました!ふふっと笑っちゃうシーンもあって面白かったです(о´∀`о)ましろさんは夜の世界で働いてたことがあるんですか?すごくリアルだなぁと思いまして…ましろさんの作品の女の子はみんな素敵できゅんとします♪ (2017年5月12日 17時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - まなさん» わーん、そんなことを言って頂けるなんてとっても嬉しいです;;昔の作品は特殊なのばかりでとても恥ずかしいのですが、最後まで読んで下さってとっても嬉しいです。(*'人'*)(*'人'*)ありがとうございます^^ (2016年11月3日 16時) (レス) id: 92cf8dd04d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましろ | 作成日時:2015年11月8日 14時

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