【刀剣乱舞】ﾁｬｱと鳴く鶯に成ったと思ったら女だったんですけど【勘違い】

二十五話 ページ27

A視点



歩くこと数分。

俺は物の見事にフラグを拾い、このクソデカい本丸で迷子になっていた。



あるぇ…………この角を曲がったら帰れる筈だったんだけどな…………。



そんな風に本丸内をウロウロしていると、縁側に腰掛けている絶世の美男を発見する。



そう、徘徊じじいの愛称で親しまれている三日月宗近である。



正直言って会いたくなかったよこのイケメンだけは。



公式で最高の美男扱いされてる奴に会いたいノン ケの男なんて居ないだろ…………

…………いや、イケメンだったら良いのかもしれないけどさ…………



いやでもなぁ…………でも、幾らイケメンでも敵わないよなこの美しさは。

何か別次元の美しさって感じがするし。正直俺も一寸見とれたし。一応云っておくと俺はホ モではない。



俺がそんな誰にするでも無い言い訳を心の中でしていると、三日月宗近が話し掛けて来る。



「はっはっは、どうした？」


『…………部屋が占領されてな、暇潰しに散歩していた』


「そうかそうか。ならば、話に付き合ってはくれまいか？」


『構わないが…………』



手招きされ、三日月の横に座る俺。

正直座りたくなかったが断ってものらりくらり躱されそうだし、それにどうにか断ったとしてもどうせ部屋に帰れないし。



つーか三日月なんて見掛けた事無かったのにマジで何処まで来ちまったんだ俺。

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