【刀剣乱舞】ﾁｬｱと鳴く鶯に成ったと思ったら女だったんですけど【勘違い】 (ページ20)

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十八話ページ20

A視点

もう一度言おう、平野が鶴丸を連れて来た。

『ん？？………んん？？？？』

時間を置いて二度見したが何も解決しなかった。俺の中に疑問符が溢れ返っただけだった。

えっ何で連れて来た？余計な事をするのに定評があるビックリジジイだぞ？？何故俺の元に連れて来た？？

てかイケメンが三人もいる空間に俺は居たくないんだが………

俺はこの状況の訳が分からなかったので、素直に平野に聞いた。

『………平野、何故鶴丸が居るんだ？』

「すみません、どうしても会わせて欲しいと云われてしまったんです………」

「おいおい、何だ人を邪魔者みたいに。心配して来てやったのに其れは酷いんじゃないか？」

「だが実際邪魔者だろう」

「そうですね」

『その通りだな』

「酷いな！俺は態々鶯丸の容態を心配して来てやったんだぞ？」

しくしく、と口で言いながらやる気のない泣き真似をする鶴丸を心底冷たい目で見る。

だが、鶴丸は俺を発見してくれた六人の内の一人かと思い出す。百舌が教えてくれた。

じゃあカテゴリーとしては一応俺の命の恩人だな。一応お礼言っとくか。一応。

俺は布団から体を起こす。

大包平が何やら煩かったが、無視を決め込む事にした。

『まぁ、助けてくれたのは事実だ。礼を言う』

「お、おう………なんかこう、正面から言われると照れるな………」

そう云って頬を掻く鶴丸。

何だコイツめんどくせぇ………いや、俺がその立場だったら多分同じ反応するけども。

俺が鶴丸に向けて白い目を向けている内も騒ぐ大包平が余りにも煩いので俺は大包平の対応に移る事にした。

「其れよりもだ鶯丸！！！そんな長時間も起きていては身体に触るだろう！！」

『煩いぞ大包平………病人ではないんだ。これ位平気だ』

「ふん！三日も寝込んで居た奴の言葉では無いな！！」

『そうは云うが………三日？大包平、お前今三日と云ったか？』

「そうだ。まるで血の気が感じられず人形の様だったぞ」

三日。俺の中にその言葉が木霊する。

確かに結構な時間寝込んだかとは思ったが、まさか日単位とは誰も思わないだろ…………

俺は結構ショックを受けた。いやだから如何したという話だが。

「いやあ、あれには本丸中が騒然としてたな。俺ももう目覚めないかと…………

痛ッ！君痛い痛い脛を蹴らないでくれ！！」

俺はさらにショックを受けた。鶴丸が大包平に蹴られてる事も気にならない位に落ち込んだ。